抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ダンパが実際の車両に取り付けられている状態を模擬するために,実走行と同様に3次元で加振できるダンパ試験装置を開発した。そして,実車走行状態でのダンパの発生力を求め,その実験データから非線形性を含めたダンパの高精度な応答予測モデルを得る同定手法を開発した。得られた結果を以下に示した。1)線形ニューロンと非線形ニューロンの層を併せもつNNモデルと,中間自由度を表現するダイナミクスモデルを併用するモデルを考案し,推定精度を向上させることができた。2)学習に用いる教師データに含まれる変位・速度の値域は,実走行におけるそれを十分に包含するように設定することで,未学習パターンによる精度低下を防止することができた。3)左右動タンバ及びヨーダンパの主軸方向の同定を行った結果,NNによる推定値は,ARXモデルに対して実測値とのMSEが1/4~2/3になる高精度な応答予測モデルを得ることができた。4)ヨーダンパでは主軸に対して直角方向の加振で主軸方向に減衰力が発生することが分かった。これは他軸方向の変位による主軸方向変位や曲げモーメントによる摩擦特性の変化が考えられ,多自由度同定の必要性が示された。5)6自由度の各軸を単独で加振したときに現れる力を加算すると,同じ波形で全軸を同時加振したときのカとほぼ一致することが分かった。6)6自由度に拡張した同定モデルは,実車両と同じ6自由度加振に関しても良好な推定結果を出力することを確認した。