抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,マレーシアのボルネオ島サワラク州にあるランビル・ヒルズ国立公園において1990年から行われている東南アジア熱帯雨林研究に関する概要を解説したものである。ランビル・ヒルズ国立公園はサワラク州ミリ市から南に30キロメートルに位置する約6,500ヘクタールの国立公園であり,その中には52ヘクタールの大面積調査区,8及び4ヘクタールの林冠調査区が設けられ熱帯雨林研究が進められている。大面積調査区では1990年より樹木のセンサスが行われ,個体群及び群集動態と種の多様性維持メカニズムに関する研究が進められている。一方,林冠調査区では森林と大気間のガス交換,植物の光合成作用を基点とした食物連鎖網,生物間相互作用といった生態系プロセスに関する研究が進められているが,ここには林冠部に到達可能な観測塔,空中回廊,林冠クレーンからなる林冠アクセスシステムが構築され,観測,採集といった調査研究が林冠の中心部で行われている。