抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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工作機械や半導体製造装置では,位置決め制御系の高速化と高精度化が進んでいる。これらの機器には主にボールねじ駆動ステージが用いられているが,これらには転がり要素の弾性変形に起因する転がり摩捺(非線形摩捺)が存在する。しかし,非線形摩擦は,始動時や移動方向反転時に追従誤差を引き起こし,位置決めの高速化および高精度化の大きな障害となるため,非線形摩擦の補償法が盛んに研究されている。本論文では,実装が容易な可変自然長ばねモデル(VNLSモデル)と,より緻密な多段可変自然長ばねモデル(MVNLSモデル)を提案した。そして,MVNLSモデルと外乱オブザーバに基づく非線形摩擦補償法を提案し,ボールねじ駆動ステージのフルクローズド制御に適用した。提案法は微動領域における収束特性が優れており,位置決め時間を大幅に短縮することが可能である。そして,微動領域における感度関数が2自由度制御と比較して約11dB改善できることを示した。また,2自由度制御と比較して提案法の位置決め時間を半分以下に短縮できた。