特許
J-GLOBAL ID:200903020422643938

空気調和装置

発明者:
出願人/特許権者:
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願平10-134164
公開番号(公開出願番号):特開平11-294832
出願日: 1998年04月08日
公開日(公表日): 1999年10月29日
要約:
【要約】【目的】 在室者1名当たりに必要な最小限度の外気量で在室者1名分の潜熱を打ち消す事が出来る以上除湿能力を持つように取り入れ外気の露点を約7°Cまで下げて室内へ給気し、室内では顕熱だけを冷却する方法で、高い温度レベルの冷水を使って空調使用時間帯の冷凍機のエネルギー消費効率を向上し、夜間の氷蓄熱による、低温冷水を前記除湿に使用する。一方、合理的な気流構造を持つ送風効率の高いファンコイルユニットで大きな風量で室内の顕熱を除去し、経済性と居住性を向上する。【構成】 氷蓄熱チラーでキャピラリーチューブを氷蓄熱用蒸発器に使用して直接冷媒ガスで製氷し、製氷運転時のエネルギー消費効率と、氷蓄熱水槽の体積効率を高め、中間期から冬季にかけては高い温度レベルの冷水の冷却には密閉型冷却塔を使用して年間の総合エネルギー消費効率を向上させる。
請求項(抜粋):
【請求項 1】空気調和を行う部屋の在室者1名当たりに必要最小限度の外気の取り入れ量で、同じく在室者1名分の潜熱負荷を処理吸収できるより以上の除湿能力を保持するような低露点まで外気調和器で取り入れ外気を冷却除湿して室内に送風し、それによって室内空気の絶対湿度を所定の値に保ち、室内側では空調使用時の室内空気の露点温度より高い範囲でファンコイルユニットなどの空調器によって空気を冷却し、室内と循環して室内の顕熱負荷を処理吸収して室内空気の温度を所定の値に保つことによって、室内空気の乾球温度・相対湿度を所定の値に保つことを特色とする空気調和装置。【請求項 2】氷蓄熱装置を運転して得られる氷を融解して水となった極めて氷点に近い温度の冷水を用いて、取り入れ外気を所要の低露点まで冷却除湿することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項 3】外気調和器の空気入口に第1のプレートフィンチューブ熱交換器を設けて、これに温湿度未調整の外気を通し、同じく外気調和器の出口に第2のプレートフィンチューブ熱交換器を設け、第1のプレートフィンチューブ熱交換器の後位にある主冷却器で低露点まで冷却除湿された外気を通すようにして、かつ、第1と第2のプレートフィンチューブ熱交換器双方の間に水循環回路を設けて、循環ポンプによって水を循環し、夏季、高温の外気と低露点の除湿空気の間で、循環水を介して間接的に熱交換を行い、外気を冷却すると同時に低露点の除湿空気を再熱することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項 4】請求項3における第1並びに第2のプレートフィンチューブ熱交換器の間を循環する水循環回路上で双方のプレートフィンチューブ熱交換器より低い位置に開放水槽を設けて、循環ポンプを停止した場合は重力によってプレートフィンチューブ熱交換器内部の水が開放水槽に流下して空になるように配置したことを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項 5】請求項3の第1のプレートフィンチューブ熱交換器の次位に第3のプレートフィンチューブ熱交換器を設けて、室内空気の循環冷却のためにファンコイルユニットなどの空調機で使用して温度の上昇した冷水をこれに通して夏季は外気を予冷し、冬季は外気を予熱することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項 6】請求項3における第2のプレートフィンチューブ熱交換器の前又は後に隣接して第4のプレートフィンチューブ熱交換器を設けて、外気を冷却除湿または室内の顕熱負荷を冷却除去するために冷凍機を運転した結果として生じる凝縮器側の排熱を利用して、低露点まで冷却除湿された給気をこの第4のプレートフィンチューブ熱交換器で再熱するようにしたことを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項 7】請求項5における第3のプレートフィンチューブ熱交換器の次位に低露点までの冷却除湿を目的とする主プレートフィンチューブ熱交換器を設置し、氷蓄熱によって得た氷点に究めて近い温度の冷水で外気の冷却除湿を行うことを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項 8】請求項7における主プレートフィンチューブ熱交換器を散水式の直接接触形の主熱交換器に入れ替えた請求項1の空気調和装置。【請求項 9】請求項5における第3のプレートフィンチューブ熱交換器と請求項8における直接接触形の主熱交換器を同数の複数段に分割して、交互に気流に沿って直列に配置したことを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項10】1000本以上の極めて多数の内径2.5mm以下のキャピラリーチューブを並列に接続して、これを氷蓄熱運転時用の冷媒の蒸発器として氷蓄熱槽の中に配列し、不凍液を使用せずに直接冷媒と熱交換冷却して氷を作り、空調使用時間帯にこの氷を融解して得られる氷点に極めて近い温度の冷水を用いて外気の冷却除湿に使用することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項11】請求項10における冷凍機の回路をその空調使用時間帯には氷蓄熱用の蒸発器とは別に設けた空調使用時間帯用蒸発器に弁操作で切り替えて運転し、蒸発温度を室内空気の露点温度またはそれより高い温度で運転して得られる高い温度の冷水を、空調非使用時間帯に蓄熱運転して作った氷を融解して得られる氷点に究めて近い低温の冷水と混合して、室内の顕熱の冷却除去に必要な温度でかつ室内空気の露点温度を越えた高い温度レベルの冷水として室内の顕熱冷却用のファンコイルユニットまたは空調器で使用することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項12】請求項11の冷凍機において空調使用時間帯に通常の冷凍機より高い蒸発温度で運転する場合に備えて、空冷式凝縮器に散水を掛けて、その蒸発潜熱によって凝縮温度を低く抑えるか、または水冷式凝縮器を用いて密閉形圧縮機の過負荷を防止したチラーユニットを使用することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項13】請求項10の氷蓄熱槽とその内部に収納された蓄熱用蒸発器を圧縮機、空冷式凝縮器、空調使用時間帯用蒸発器など冷媒回路を構成するすべての部品とともに1つの共通架台の上に纏めたチラーユニットを使用することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項14】中間期または冬季に大部分の室内を冷房しながら、外周に面した室内を暖房する必要がある場合に応じ、冷水を大部分の配管系統に送水すると同時に温水を外周に面したファンコイルユニットの配管系統に送水するため、空冷式凝縮器に並列または直列に水冷式凝縮器を設けて前記配管系統の温水を加熱するようにしたチラーユニットを使用することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項15】請求項11のファンコイルユニットまたは空調器に供給する高い温度レベルの冷水の冷熱源回路に直列または並列にまたは直列・並列切り替え可能に密閉形冷却塔を接続して外気温度が充分に低く、密閉冷却塔の出口でファンコイルユニットまたは空調器の出口の冷水温度より低い水温が得られる場合はこれを利用して冷凍機による冷却を減じるか、停止しても所要の冷却が可能なようにした請求項1の空気調和設備。【請求項16】請求項1に述べたように低露点まで除湿し、再熱した外気を、空気調和を行う部屋の天井懐を外気チャンバーとしてここに導入したのち、天井に設置したファンコイルユニットで吸い込んで、室内へ給気するようにして、天井懐の空気を低露点に保ち、ファンコイルユニットへの天井懐内部の冷水管の保温・防露を省いたことを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項17】平面形状が正方形または長方形、円形などのプレートフィンチューブ熱交換器の上方に近接して軸垂直で下面開放の状態で輻流式回転翼車をモーター直結にて設置し、その上方をケーシングで囲み、プレートフィンチューブ熱交換器の下方、室内天井面より空気吸込口、フィルターを経て、空気を吸い込んでプレートフィンチューブ熱交換器を通過させて冷却または加熱し、該輻流式回転翼車を回転し加圧して、周囲に設けたディフューザー、空気吹出口を経て天井面より室内へ吹き出して循環するようにした天井面に接して設置されるファンコイルユニットを使用することを特色とする請求項1の空気調和設備。【請求項18】請求項17におけるファンコイルユニットにおいて、輻流式回転翼車の回転円盤の中央に近く、複数個の穴を空けて、かつ、輻流式回転翼車の上方のケーシングにも輻流式回転翼車の中心に開口部を作って、輻流式回転翼車を回転させる時に、前記ケーシングの開口部から前記回転円盤に空けた複数個の穴を通して、ファンコイルユニットの設置されている天井懐の空気を吸い込んで、一方、下方の室内から空気吸込口、フィルター、プレートフィンチューブ熱交換器をへて来た再循環空気と、回転している輻流式回転翼車の内部で平均的に混合してディフューザー、空気吹出口を経て室内へ混合空気を供給するようにしたファンコイルユニットを使用することを特色とした請求項1の空気調和装置。【請求項19】請求項1に述べた室内の顕熱負荷を冷却除去するために使用する請求項11のファンコイルユニットにおいて空調使用時の室内空気の露点温度より高い温度の冷水を用いることによって、ファンコイルユニット周りのドレンパン、ドレン配管、保温などを省いて、顕熱冷却専用のファンコイルユニットとしたファンコイルユニットを使用する事を特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項20】請求項19におけるファンコイルユニットにおいて、熱交換器の最も結露を生じ易い部分に水分センサーを設けるか、出口空気の相対湿度のセンサーを設けて結露の生じる状況を検知し、この信号によってファンの回転数を上げて風量を増加し、空気入口温度と出口温度の差を小さくして結露を防止するか、または、冷水出入口に設けた電磁弁を閉じて冷水の流れを停止して結露を防止するか、または双方の方法で結露を防止する機能を備えたファンコイルユニットを使用することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項21】請求項17におけるファンコイルユニットのプレートフィンチューブ熱交換器の下方に、不織布製のフィルターを設け、このフィルターの両端をロールに巻いてこのロールを回転させることによりプレートフィンチューブ熱交換器全長に亙ってフィルターメディアを往復移動させるようにして、この移動方向に直角にフィルターメディアの下面の一端に接して多孔式またはスリット式の真空除塵管を設けて、これを電動弁を介して集中式真空掃除設備に接続し、電動弁を開放して集中式真空掃除設備を運転し、フィルターメディアを往復移動させる事によって逆洗浄し、フィルターメティアを自動再生して半永久的に使用できるようにしたファンコイルユニットを使用することを特色とする請求項1の空気調和装置。【請求項22】多層階建物において、熱源装置を屋上などに集中的に設置して、各階にファンコイルユニットまたは空調器を多数設置してなる空気調和装置において、請求項11におけるファンコイルユニットまたは空調器にて使用する温度レベルの高い冷水の回路上に各階に熱交換器を設置して屋上からの圧力の掛かった配管と縁を切り、各階に開放水槽と循環ポンプをもつ独立した冷水循環回路を設けて、前記各階の熱交換器で熱交換して当該階の冷却を可能とし、かつ、前記開放水槽を前記循環ポンプの吐出側と吸込側に切り替えて接続出来るようにしたことを特色とする請求項1の空気調和装置。
IPC (2件):
F24F 11/02 102 ,  F24F 11/02
FI (2件):
F24F 11/02 102 D ,  F24F 11/02 102 B
引用特許:
審査官引用 (11件)
  • 氷蓄熱式空調装置
    公報種別:公開公報   出願番号:特願平3-305784   出願人:株式会社大氣社
  • 空気調和システム
    公報種別:公開公報   出願番号:特願平4-239183   出願人:株式会社日立製作所
  • 空気調和システム
    公報種別:公開公報   出願番号:特願平6-046568   出願人:ソニー株式会社
全件表示

前のページに戻る