特許
J-GLOBAL ID:200903026345204428

水中冷却水温維持装置

発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件): 磯野 道造
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願2007-200033
公開番号(公開出願番号):特開2009-011302
出願日: 2007年07月02日
公開日(公表日): 2009年01月22日
要約:
【課題】急速冷却手段をもって、短時間冷却を可能とし、また空気との接触による酸化を防止することによって、各種の生鮮食品及び食材の鮮度を保持する氷温保存方法ならびに氷温保存装置の提供。【解決手段】0°Cに冷却したエチルアルコール添加不凍水6の水中で、魚等は裸でも良く、又、真空包装7、或は軟弱形状の食品1は不活性ガス封入容器包装の状態で冷却する。冷却後も0°C水中保管、あるいは冷却空気中保管でも酸素遮断包装で水分蒸散を防止し、超音波水中波動5で食品外部と芯部を可能な限り同時に冷却して食品組成鮮度を維持し、分単位冷却とサーミスタ制御で1°C誤差で冷却水温を維持する、食品の水中冷却鮮度維持法とその装置。【選択図】図1
請求項(抜粋):
食品(1)とは、大型小型の魚類、大型小型の動物肉塊類、調理前後の各種穀物類、各種果実類、野菜類、和菓子及び生菓子類、其の他、乾燥物以外の食品類を言う。 本発明の大きな特徴は、従来の熱遮断性冷却乾燥空気媒体(2)の中で、バイメタル温度感知センサ-制御誤差が5°C前後もある中で、長時間掛けて氷温移行処理し、尚且、処理後も同様の周囲環境雰囲気での品質劣化促進での長時間保管という大きな欠点を回避して、熱伝導液体媒体(3)の水中で、食品(1)を急速に凍結寸前限界温度(4)の0°C前後に設定して、温度感知制御誤差を1°C範囲内で、急速冷却移行処理を行い、食品(1)の極限迄の鮮度と品質維持をはかり、冷温移行完了後においても、必要に応じては0°C水中で温度制御誤差+-1°Cの範囲で、継続保管鮮度維持をも可能にする物である。 食品(1)の殆どは、含有水分の氷結温度が異なるが、含有混入物質成分の種類によって種々差があり、-2°Cから-5°C前後、或はそれ以下の氷結温度もあり得る事は周知の事実である。 食品(1)の鮮度劣化促進の気中遊泳菌、付着菌、含有水分による低温発酵の鮮度維持疎外要因を無能化する為に、夫々異なる凍結寸前限界温度(4)に影響を与えない0°Cの温度設定で、従来の相対湿度低下による乾燥雰囲気での長時間処理である熱遮断性空気媒体(2)使用による品質低下を回避して、熱伝導率が大きい熱伝導液体媒体(3)の水中で、超音波水中波動(5)の波動エネルギ-熱変換率が小さい波長帯の利用により、食品外部の急速冷却を遅らせて食品芯部迄の冷却到達を可能な限り時間差を縮小し、分単位の短時分で食品の内外同時に低温移行をはかり、食品含有成分の温度差劣化を回避して品質維持を図るものである。 熱伝導液体媒体(3)の温度は、各種の食品(1)の凍結寸前限界温度(4)を考慮した低温で無ければならない為に、温度感知制御誤差1°Cを考慮して、エチルアルコ-ル添加不凍水(6)の維持温度を0°Cと言う温度から、その温度帯での不凍清水(10)維持でなければならず、可能な限り人体影響可能性薬品類は排除し、食品の水中加工処理と言う安全性から、30年或はそれ以前からの周知の事実である代表的なエチルアルコ-ル添加不凍水(6)を使用する。 食品(1)の水中冷却処理には、魚類専門処理等での場合では裸魚で水中処理可能な場合もあるが、水中冷却と共に、冷却完了後そのまま水中冷却保存と言う事もあり、又、従来既存の冷気庫内で気中保管をする事も考慮して、酸素遮断と冷気乾燥空気による水分蒸散劣化防止で真空包装(7)を、又は、真空包装による形状崩壊する軟弱形状食品等では商品価値的形状維持での冷却は、不活性ガス封入容器包装(8)に装填しての冷却処理法もある。 真空包装(7)の食品及び不活性ガス封入容器包装(8)装填の食品の場合には、エチルアルコ-ル添加不凍水(6)以外で衛生上と環境保全上で、安全薬品添加不凍水(9)の使用も可能である。 しかし、単に低温化した不凍清水(10)と言う事だけでは、鮮度と品質維持に効果が薄く、凍結寸前前限界温度(4)の水中で、食品(1)自体の組織温度伝播による外部から芯部迄の温度伝達能力には食品毎に格差があり、食品(1)の物性と大きさ及び形態によっては、外部と芯部との温度差存在時間が長く、従来の気中処理の10時間以上よりも遥かに短い分単位とは言え、凍結寸前限界温度(4)の水中で、超音波水中波動(5)の波動エネルギ-の熱変換により、食品(1)外部の凍結寸前限界温度(4)到達を遅らせ、芯部と外部の冷却を、可能な限り時間差を少なくして、組織内の成分温度差変異を回避して、品質保持をはかる。 熱伝導液体媒体(3)のエチルアルコ-ル添加不凍水(6)を0°C前後での不凍液化するには、清水にエチルアルコ-ルを容量比で5%以下の添加で不凍清水(10)が作成される。 0°Cの熱伝導液体媒体(3)である不凍清水(10)の水中に、超音波振動子(11)による一定波長帯の超音波水中波動(5)を躍起させて、0°Cの水中で食品(1)が受波する。 不凍清水(10)の水中で超音波水中波動(5)の発振周波数帯が高ければ高い程、振動エネルギ-熱変換率が大きくなるが、200KHz以下の超音波波長帯の振動エネルギ-熱変換は、公称出力1KWでも、5分間に約1°C前後の温度が上昇する実験結果から、不凍清水(10)温度を0°C維持能力がある冷却装置とした物であり、超音波水中波動(5)の発振周波数帯が高くなれば熱変換率も大きくなり、不凍清水(10)の温度上昇を阻止するだけ不凍清水設定温度維持冷却能力があれば良く、冷却機能的には装置機器の冷却能力で、周波数帯は種々変えられる。 次に、その装置の機構について述べる 冷水槽(12)は断熱構造とするが、槽外部断熱材装着、時には二重間隙積層壁真空断熱で、外気と熱遮断の断熱構造処理槽(13)とする事もある。 冷水槽(12)内には、熱伝導性が高いエチルアルコ-ル添加不凍水(6)が不凍清水(10)として一定量装填される。 不凍清水(10)は、裸又は真空包装(7)、或は不活性ガス封入容器包装(8)装填の食品(1)の水中急速冷却処理の為に処理水冷却装置(14)を併設するが、緊急稼働時或は家庭用等の小型機種では、氷塊或は海水氷塊を投入して氷塊投入冷却水(15)として、0°C前後に冷却が可能である。 不凍清水(10)は、滅菌作用付加をも考慮して、処理水容量比率で5%前後のエチルアルコ-ルを添加して0°C前後に維持するが、0°C設定での冷却には、エチルアルコ-ル添加する必要が無いと思うが、温度制御誤差による+-1°Cの範囲で、-1°Cに移行した段階を含めて、滅菌作用をも考慮したもので、超音波水中波動(5)の振動エネルギ-熱変換の範囲を微細熱変換波長帯を選択して冷却能力を選定し、水温感知センサ-(16)は+-5°C前後と言う大きな感知誤差を有するバイメタルサ-モスタット感知制御を回避して、電気的微細温度コントロ-ルが可能なサ-ミスタ制御温度感知センサ-(17)で行う。 超音波振動子(11)の冷水槽(12)での装着は、槽底面に、時には槽壁面(18)或は槽蓋水中部位面(19)の冷水槽(12)内充填の不凍清水(10)の水中に接する個所に板面貫通装着されるか、又は、超音波振動子(11)が独立ボックス内部装着水密状態で装着されたものを冷水槽(12)に投入、又は投入固着装着する事もある。 超音波振動子(11)から水中発振される周波数帯は、超音波振動による、波動エネルギ-変換熱が低い低周波数帯と水中波動エネルギ-熱変換率が多少高い中周波波長帯の選択で、食品(1)の厚さによる芯部迄の波動伝播可能な周波数帯で、物質組成劣化を来さない範囲の波長帯を採用し、実験的に水温0°Cで実験解明算出したが、使用波長帯は170KHzでの超音波振動子(11)の数が24個、公称出力1KW,不凍清水(10)100lでの、熱変換温度が、稼働5分で約1°C前後上昇、公称出力500Wでは0.5°C前後の温度上昇、つまり、この0.5°C乃至1°Cの波動エネルギ-の熱変換での温度上昇分と共に、投入冷却される食品(1)自体の温度による温度上昇を、冷却維持可能な処理水冷却装置(14)の能力が有れば十分であり、サ-ミスタ制御温度関知センサ-(17)で、0°Cが維持出来る。 又、超音波振動子(11)の周波数が500KHz,1000KHz,2000KHz等でも試験実施したが、夫々の周波帯の波動エネルギ-熱変換率に合った温度変化を吸収して0°Cを維持する能力のある処理水冷却装置(14)を設置すれば良い事が判明した。 同時に、冷水槽(12)内全域の水温むら発生防止の為と、水中波動の片寄りを僅かでも均一化する為に、-1°C前後の水温に耐え得る軸シ-ル装着の槽内水攪拌ポンプ(20)を装着した。 超音波振動子(11)から不凍清水(10)への超音波発振伝播は全て水中直進性があり、この分散目的でラッパ管波動拡散ガイド(21)で分散しても、食品(1)が静止している場合は、波動受波面が強く、その裏側の受波力は極端に弱くなる事は周知の事であるが、その回避の為に槽内360度全面に超音波振動子(11)を装着する事もあるが、費用面から、不凍清水(10)の水中で、食品(1)自体を回転させたり、水中水平移動させたりして、次の通り、一点集中受波を防止する事もある。 食品(1)が冷水槽(1)内で静止しているかぎり、食品(1)の全部位で均等な波動圧受波は不可能であり、その解消の為に、冷水槽(12)内の水中で、回転稼働する水中回転網籠(22)内に食品(1)を装填して回転させながら処理をする場合もある。 或は、流れ作業の様な場合には、冷水槽(12)の水中を一定時間で潜行移動するSUS網コンベアーチェーン(23)によって、食品(1)が一定時間で不凍清水(10)中を潜行移動しながら食品(1)の凍結前の温度処理を急速に行うものもある。 水中浮上性の食品(1)を凍結前の限界温度氷温に急速冷温化するには、水中回転網籠(22)装填で処理をする場合に水中回転網籠(22)内に仕網壁を付ければ良く、又、SUS網コンベアーチェーン(23)上に乗せて水中処理をする場合は、食品が浮遊停滞する事もあるので、その場合には解凍処理槽蓋の水中埋没部位に、上部SUS網コンベアーチェーン(24)を付けて、連動する事で解消した。 又、水中回転網籠(22)も、SUS網コンベアーチェーン(23)も、両者共装着しない場合には、直進性の超音波水中波動(5)を水中で分散させる為に、水中波動分散網(25)を、超音波振動子(11)から約20mm前後の間隙をもって離れた位置に装着して、不凍清水(10)内の直進性の超音波水中波動(5)を分散させる事に成功した。 同時に、水中回転網籠(22)もSUS網コンベアーチェーン(23)も装着されない冷水槽(12)内で食品(1)を凍結前限界温度の0°Cに冷却処理する場合には、原則的に、槽内食品加工網籠(26)内に食品(1)を装填して不凍清水(10)の水中に沈下して処理をするが、超音波振動子(11)から、約20mm前後の間隙をもった位置に装着されている水中波動分散網(25)上で、既に分散されている超音波水中波動(5)によって、食品(1)の一点集中の波動受波を回避する 不凍清水(10)の水中の滅菌機能は、わが国の水道水使用の場合は、塩素が既に0.1ppm混入されているが、すぐに蒸散希釈化して機能低下するが、添加済みのエチルアルコ-ルと超音波波動を含めた滅菌、超音波洗浄の三者相乗作用滅菌効果もあり得るが、安全を要する食品業界流通で、時には必要に応じて、水中紫外線滅菌灯(27)を設置する事もある。 本発明によって食品(1)が凍結寸前限界温度(4)に到達して鮮度維持域冷温になった後、真空包装(7)或は不活性ガス封入容器包装(8)によって食品(1)が冷却処理された場合には、0°Cの不凍清水(10)の水中で、そのまま保管が可能でもあり、如何なる状況でも温度変化が無く鮮度維持には最も有効であり、従来の気中保管による種々の鮮度劣化を完全に防止する。 本発明の食品(1)の、水中冷却0°C鮮度維持以外の多用途性もあり、その多用途機能は、本発明の▲1▼食品の水中冷却0°C鮮度維持法、▲2▼水中保管0°C鮮度維持保管、▲3▼滅菌鮮度維持保管、▲4▼食品外部付着物超音波洗浄、▲5▼最も有効性が高い冷凍加工食品の鮮度維持急速冷温解凍、▲6▼解凍後の水中冷温鮮度維持保管、▲7▼冷凍食品鮮度品質確認の急速冷温解凍鮮度再現確認、と同時に、食品(1)の鮮度維持に欠かせない外部付菌類の滅菌、▲8▼処理水冷却装置(14)の高冷却能力機設置では、エチルアルコ-ルの添加増量%での水中波動急速冷凍加工の数々があり、冷水槽(12)の断熱構造処理槽(13)が二重間隙積層壁真空断熱方式野場合には、▲9▼液体窒素充填による超低温瞬間冷凍加工機ともなり、1機9用途の特徴を有するものである。 処理水冷却装置(14)の冷媒圧縮機駆動電動機と連動駆動する、自家発電装置(28)が併設連動されて発電し蓄電され、地球環境保全に貢献するものである。 本発明に装備されている種々の電気印加稼働機器の全ては、電気制御盤(29)によってコントロールされる、食品の水中冷却鮮度維持法とその装置。
IPC (4件):
A23L 3/36 ,  A23B 4/06 ,  A23B 7/04 ,  F25D 17/02
FI (8件):
A23L3/36 Z ,  A23B4/06 501A ,  A23B4/06 501L ,  A23B7/04 ,  A23B4/06 501G ,  A23B4/06 501H ,  F25D17/02 302 ,  F25D17/02 305
Fターム (11件):
4B022LA03 ,  4B022LA05 ,  4B022LA06 ,  4B022LA07 ,  4B022LB05 ,  4B022LF11 ,  4B022LJ06 ,  4B022LP06 ,  4B069CA03 ,  4B069KB06 ,  4B069KD05
引用特許:
審査官引用 (3件)

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