特許
J-GLOBAL ID:200903061883156425
スピンバルブ型薄膜素子
発明者:
出願人/特許権者:
代理人 (1件):
野▲崎▼ 照夫
公報種別:公開公報
出願番号(国際出願番号):特願2000-128740
公開番号(公開出願番号):特開2000-348317
出願日: 1998年07月24日
公開日(公表日): 2000年12月15日
要約:
【要約】【課題】 従来のように、上下対称構造で形成されていたデュアルスピンバルブ型薄膜素子であると、アシンメトリーを0%に合わせることが非常に難しいといった問題があった。【解決手段】 非磁性導電層(上)22の膜厚を、非磁性導電層(下)21の膜厚よりも大きく形成することにより、フリー磁性層20の上下を非対称構造にする。これにより、フリー磁性層20の下側から発生するセンス電流磁界Is1と、フリー磁性層20の上側から発生するセンス電流磁界Is2の強さに差が生じ、前記センス電流磁界Is1,Is2のベクトル和で求めることができるセンス電流磁界を、アシンメトリーを0%にするために利用することができる。アシンメトリーを0%にするためには、センス電流量とその流す方向を適正に調整することによって行われる。
請求項(抜粋):
フリー磁性層と、前記フリー磁性層の上下に形成された非磁性導電層と、一方の非磁性導電層の上及び他方の非磁性導電層の下に形成され、磁化方向が固定されている固定磁性層と、一方の固定磁性層の上及び他方の固定磁性層の下に形成された反強磁性層とを有し、前記固定磁性層の固定磁化と交叉する方向にセンス電流が与えられ、固定磁性層の固定磁化とフリー磁性層の変動磁化との関係によって電気抵抗が変化するスピンバルブ型薄膜素子において、前記非磁性導電層は、前記フリー磁性層の上側と下側とで膜厚が異なり、さらに、前記反強磁性層又は前記固定磁性層のうち、少なくとも一方は、前記フリー磁性層の上側と下側とで膜厚が異なり、フリー磁性層よりも下側に形成された固定磁性層と非磁性導電層間の層間結合による磁界の強さをHbf1(ベクトル値)、フリー磁性層よりも上側に形成された固定磁性層と非磁性導電層間の層間結合による磁界の強さをHbf2(ベクトル値)とし、フリー磁性層よりも下側に形成された固定磁性層からフリー磁性層に流入する作用磁界の強さをHd1(ベクトル値)、フリー磁性層よりも上側に形成された固定磁性層からフリー磁性層に流入する作用磁界の強さをHd2(ベクトル値)とし、さらに、フリー磁性層の下側の層から、前記フリー磁性層に流入する電流磁界の強さをIs1(ベクトル値)、フリー磁性層の上側の層から、前記フリー磁性層に流入する電流磁界の強さをIs2(ベクトル値)とし、また前記スピンバルブ型薄膜素子の下側にギャップ層を介して形成されている下部シールド層から、前記フリー磁性層に流入するシールドバイアス磁界の強さをS1(ベクトル値)、スピンバルブ型薄膜素子の上側にギャップ層を介して形成されている上部シールド層から、前記フリー磁性層に流入するシールドバイアス磁界の強さをS2(ベクトル値)とした場合に、Hbf1+Hbf2のベクトル和及びHd1+Hd2のベクトル和が0以外の値を示し、かつHbf1+Hbf2+Hd1+Hd2+Is1+Is2+S1+S2のベクトル和が0となることを特徴とするスピンバルブ型薄膜素子。
IPC (2件):
FI (2件):
引用特許:
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