抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本報では,まず著者らが表面力装置を基本として開発してきたナノメートル空間中での液体の配向構造化挙動,レオロジーからトライボロジーまでシームレスに評価できるナノ共振ずり測定法の原理と特長を紹介し,次に液体による摩擦・潤滑のモデル化の基礎となるいくつかの特徴ある液体試料のナノトライボロジー特性を,共振ずり測定法により評価した例について紹介した。具体的には,分子間の相互作用が強く長距離相関のある系として液晶,擬球形の分子形状で分子間にはほぼvan der Waals力のみが作用するOMCTS(オクタメチルシクロテトラシロキサン),潤滑油と添加剤のモデル系として液晶-色素2成分系について紹介し解説した。主な内容項目を次に示した。1)ナノ共振ずり測定法:共振ずり測定装置の模式図,共振カーブの模式図,2)共振カーブの物理モデル解析:共振ずりユニットの物理モデルと解析法,3)液晶およびOMCTSのナノ空間における構造化挙動と潤滑特性:ネマチック相(24°C)における6CBの構造化挙動(雲母表面間に6CBを挟んで測定した共振カーブ),雲母表面間のOMCTSの構造化挙動(雲母表面間にOMCTSを挟んで測定した共振カーブ),6CBとOMCTSの閉込めによる構造化挙動と潤滑特性の比較(6CBとOMCTSの粘性抵抗係数bの距離依存性,液晶およびOMCTSの構造化模式図),4)液晶-色素2成分系のナノトライボロジー(潤滑油-添加剤のモデル系):6CB-Sudan Black2成分系を雲母表面に挟んで測定した共振カーブとスティックスリップ特性など。