抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,摺動表面性状がナノメートルスケールのカーボンオニオンの潤滑特性に与える影響について摩擦試験を行い検討した。平均粒径5および20nmの2種類のカーボンオニオンと,比較として平均粒径1μmのMoS
2を試料とした。摺動部材としてシリコン板を用い,リソグラフィーおよびプラズマエッチングにより微細パターンを形成した。固体潤滑では摺動面に安定した潤滑膜の形成が重要であり,微細パターンを形成したシリコン板表面でのカーボンオニオン潤滑膜の形成状態を摩擦係数,潤滑寿命の観点から評価した。これからシリコン板上の微細パターンの凹凸深さと潤滑剤の粒径との関係が潤滑状態に与える影響について検討し,またシリコン板に形成する微細パターンの形状が潤滑に及ぼす影響についても検討した。これにより得た主な知見を次に示した。1)カーボンオニオンの粒径と同程度の凹凸深さの微細パターン上で低摩擦・長寿命の良好な潤滑状態が得られること,2)カーボンオニオンは摺動材表面に厚さ数十nmの膜を形成し,潤滑および表面保護膜としてはたらくこと,3)微細パターンの形状を変化させた結果,摺動方向に平行な溝を形成した表面上で最も良い潤滑状態が得られること。