抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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防災や偵察,気象観測等の情報収集システムとして無人航空機(UAV)の開発が進められているが,Micro Air Vehicle(MAV)と呼ばれる小型軽量の飛翔体は,大型機に比べて低コストで可搬性に優れ,墜落による人的被害の危険性が小さいなどの利点を持っている。ただし,MAVにはペイロードの制限や外乱に対する脆弱性などの問題があり,実用上の障害となっていることから,本研究ではこれらの問題を改善するための方法として多数のMAVを同時使用する「MAVの群制御」を検討した。この際,機能制限のあるMAVの群制御に適した方法として,単純なルールに基づく生物の群運動を参考にし,「接近」,「平行」,「反発」という3つのルールに基づく群制御モデルを開発した。これを用いて各種の条件下でシミュレーションを行った結果,故障や外乱等により一部の機体が失われても,残りの機体が影響を受けずに群飛行を維持できるというロバスト性を確認したほか,一部の機体の移動方向のみを指令することによる経路制御,相互作用の指向性を利用した旋回飛行制御,および相互作用領域の形状を操作することによる群の形状制御などに成功した。これらの結果から,生物の群制御を参考とした単純なルールに基づく群制御アルゴリズムの有効性を確認することができた。(著者抄録)