抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,特異な高さでのスイッチ操作に着目し,スイッチの設置高さと操作面角度が発揮操作力に与える影響を調査することで,適切なスイッチ押下力設定指針のための基礎的データを得ることを目的とした,本稿では,特に低位置でのスイッチ操作力特性について検討を行った。そのため,低位置でのスイッチ操作を対象とし,スイッチ設置高さと操作面角度を変えて実験を行った.具体的には,スイッチの高さを頭頂高の30%,40%,50%,60%の4条件とし,操作面角度を0度,15度,45度の3条件として,のべ12条件とした。また,スイッチ操作時の操作力を計測するため,力覚センサをモックアップに組み込み,条件ごとに発揮操作力の最大値を求めた。そして,設置高さと操作面角度を要因とする対応のある二要因分散分析を用いて統計解析を行った。その結果,面角度が0度と15度のときは,設置高さが低いほど操作力が大きくなることがわかつた。特に,面角度0度のときは設置高さ30%と40%の位置で操作力が大きくなり,面角度15度のときは,設置高さ30%で操作力が大きくなることがわかった。この理由として,低位置では体幹前傾時に上腕を挙上気味に操作するため,手先位置制御が難しくなることが挙げられる。それに対し高さ50%と60%の位置では微細な,上肢制御が可能であるため,操作力が小さくなったと考えられる.以上の結果から,低位置でのスイッチ操作時には,スイッチの設置高さおよび操作面角度が操作力の大きさに影響を及ぼすことが明らかとなった。特に低位置では,作業面が水平時に操作力が大きくなることがわかり,適切なスイッチ押下力を規定する必要があることが示唆された。