抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ロース断面積を育種改良するため,生体で測定した最後胸椎部位のロース断面積(SEMLAST)およびロースの深さを用いて体長1/2部位のロース断面積(SEM1/2)を推定した場合に影響を及ぼす要因を明らかした。19場所から収集した4品種(バークシャー種,ランドレース種,大ヨークシャー種およびデュロック種)556頭における90kg,105kgおよび120kg時に測定したデータを分析に用いた。SEM1/2を従属変量,SEMLAST,最後胸椎部位の背正中線から側方に3cmおよび6cmずれた部位のロースの深さ(DP3およびDP6)のBモード超音波探傷器による測定値(BDP3およびBDP6)またはAモード超音波探傷器による測定値(ADP3およびADP6)を独立変量,品種,性,測定機関,測定時体重区分および測定年月を要因とした共分散分析を行った。また,品種または体重区分ごとに独立変量の回帰係数が異なるモデルにより,共分散分析を行った。全てのモデルにおいてSEMLASTの偏回帰係数は有意となった。品種ごとに分析した場合,体重区分内SEMLASTの偏回帰係数は体重区分を問わずほぼ一定で,その間に有意差はみられなかった。一方,全てのモデルでロースの深さにおける偏回帰係数は有意となり,BDP3およびBDP6の決定係数はそれぞれADP3およびADP6よりも大きくなった。また,SEM1/2を推定する場合,BDP6を独立変量としたモデルの決定係数は,BDP3のそれよりも大きくなった。BDP6では品種内および体重区分内における偏回帰係数の違いに有意差がみられた。これらのことから,SEMLASTを利用してSEM1/2を推定する場合,体重区分ごとに回帰係数を変えることなく,品種ごとに評価を行えばよいことが明らかとなった。また,品種によりロース断面積とロースの深さとの関係が異なること,発育ステージによりロース断面積とロースの深さとの関係が異なることが示唆された。(著者抄録)