抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では溶液法でC12A7微粒子を合成し,得られたC12A7微粒子をボールミル法により種々の条件で粉砕を行って比表面積の高いC12A7粉体を合成することを目的とした。また,比較対象として固相法により合成されたC12A7粉末についても同様にボールミル処理を行い,粉砕の効果について検討した。固相法によって得られたC12A7粉末(1次粒子径約184nm)より1次粒子径の小さいC12A7微粒子(1次粒子径約38nm)を,化学溶液法によって合成することに成功した。このようにして溶液法により得られたC12A7微粒子のボールミル条件を最適化した結果,比表面積の最大値として約22m2/gを得ることに成功した。ミリングの前後で結晶子径がほとんど変化していないことから,ボールミルは粒子を解砕する効果があるものと理解された。一方で,固相法により得られた試料では比表面積は高々16m2/gであり,結晶子径が大きく減少したことから,粉砕が起こっていることが推察され,また粉砕時間を長くしても粒子の再凝集のためにこれ以上は比表面積は増大しないことが示唆された。以上のことから,溶液法によって結晶子径の小さいC12A7微粒子を合成することが,高比表面積を有するC12A7微粒子を合成するために極めて効果的な手法であると結論付けられた。