抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,海上交通量の増加,船舶の大型化,高速船の増加に伴い,海上交通の複雑化や輻輳化が進んでいる。大阪大学で開発された「輻輳海域シミュレータ」を利用するには,詳細な通航船舶の統計データが必要である。しかし,本研究の対象海域であるマラッカ・シンガポール海峡では,詳細な統計データを得ることができない。そこで本研究では,それら統計データを分析し統合することで,本シミュレータの入力データを作成した。本研究で得られた結論は次のとおりである。1)マラッカ・シンガポール海峡のように広い範囲の海域でも,「輻輳海域シミュレータ」が使用できる。2)「輻輳海域シミュレータ」の使用にあたり,十分な船舶航行統計データがない場合の適用方法について議論した。3)複雑な航路体系や高交通密度化における海域の安全評価手法として「輻輳海域シミュレータ」が有効である。4)今後,高密度の海域における避航のアルゴリズムのチューニングを検討していく必要がある。5)更に,操縦性能の違いによる避航アルゴリズムのチューニングも検討していく必要がある。