気象研地球システムモデル(MRI-ESM1)用海洋モデル(MRI.COM)をCORE ver.2(Large and Yeager,2008)の境界条件の下で駆動した結果を用いて,太平洋亜熱帯セル(STC)の長期変動を解析した。モデルは,観測で見られる1960年代から1990年代半ばにかけてのSTCの弱化傾向と1990年代半ば以降の強化傾向を再現していた。上部密度躍層内の流量変動を調べたところ,内部流と西岸境界流は逆位相で変動していた。また,STCの総流量の長期変動は,概ねEkman輸送量の変動と対応していることがわかった。(著者抄録)