抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
固体酸化物燃料電池(SOFC)は高効率・低公害なエネルギー変換デバイスとして注目されている。しかし,長期安定運用には化学的劣化に加えて,物理的劣化が懸念されている。本稿では,SOFCの損傷計測信号であるAcoustic Emission(AE)データに対して,自己組織化マップ(SOM)と類似近傍からなる近傍ネットワークによる損傷評価について両者の特徴を比較した。SOMは頻出する類似AE波の傾向から大局的に損傷過程を把握することに向いている。本研究により,大まかに損傷フェーズが確認でき,従来特定できなかったガラスシール損傷の特定にも成功している。一方,ネットワーク分析は近傍の繋がり方に着目しているため,密結合のクラスタ以外の境界領域に位置するAEについて,全体との関係を見ることができる。ネットワーク構造の変化はSOMでは発見できなかった遷移点も見られた。このような視覚的データマイニング手法は,破壊メカニズムを解明する手がかりになると共に,今後,様々な条件下における損傷データが蓄積されたとき,蓄積データベースと比較することで寿命の予測や,効率的な運転制御,監視のための基盤技術として期待される。(著者抄録)