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J-GLOBAL ID：201002290627025760   整理番号：10A0937052

水溶性二重N-コンヒューズドヘキサフィリン:水中の近赤外蛍光Zn(II)イオンセンサー

Water-soluble doubly N-confused hexaphyrin: a near-IR fluorescent Zn(II) ion sensor in water

著者 (6件)： IKAWA Yoshiya (Kyushu Univ., Fukuoka, JPN) ,  IKAWA Yoshiya (JST-PRESTO, Tokyo, JPN) ,  TAKEDA Mari (Kyushu Univ., Fukuoka, JPN) ,  SUZUKI Masaaki (Kyoto Univ., Kyoto, JPN) ,  OSUKA Atsuhiro (Kyoto Univ., Kyoto, JPN) ,  FURUTA Hiroyuki (Kyushu Univ., Fukuoka, JPN)
資料名： Chemical Communications  (Chemical Communications)
巻： 46  号： 31  ページ： 5689-5691  発行年： 2010年08月21日 
JST資料番号： D0376B  ISSN： 1359-7345  CODEN： CHCOFS  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 短報  発行国： イギリス (GBR)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 一連のポルフィリノイド,水溶性二重N-コンヒューズドヘキサフィリンの近赤外蛍光特性を報告した。アリル側鎖C₆F₅,金属位置が2Hの2,3,5,6-テトラフロロ-4-ヨードフェニル基を持つmeso-アリルN₂CHから2つのエチニルアリル基を持つN₂CH誘導体がPd(PPh₃)₂Cl₂とCuIとのSonogashiraカップリング反応により49%の収率で得られた。オクタアルギニン誘導体N₂CH-R8はアルギニン側鎖を保護して固相合成により得られ,アルギニン側鎖から保護基とCu²⁺を除去後逆相クロマトグラフィーで精製できた。Zn²⁺との錯形成は過剰の酢酸亜鉛との反応で起こり,紫外-可視-近赤外スペクトルで確認できた。近赤外蛍光スペクトルでは酢酸亜鉛の添加によって蛍光強度が10倍に増強し,1047nm付近の鋭い発光ピークを示した。X線結晶構造ではマクロ環内に酸素がなく36個の重原子を含む平面偏差0.0798Åの少し歪んだ構造を示し,亜鉛の位置,水分子1個の配位により水溶化を示した。N₂CH-R8はSoret様バンド,Q様バンドを有し,2H型に似ていた。過剰の酢酸亜鉛添加でもバンドシフトなどスペクトル変化の完了には不十分で,N₂CH-R8のZn²⁺錯形成の感度は2H型よりも数分の1低かった。他の金属との錯形成では蛍光はCd²⁺やCo²⁺で影響されず,Cr³⁺,Fe³⁺,Sn²⁺で一部消光,1000当量のCu²⁺,Hg²⁺,Pd²⁺で強く消光し,最後の3種がZn²⁺と同等な親和性を示した。Cu²⁺はN₂CH-R8の蛍光を消光し,Zn²⁺-N₂CH-R8錯体はCu²⁺を検出するスイッチオフ蛍光センサーとして働くことを示唆した。

シソーラス用語： *水溶性 ,  *大環状化合物 ,  *窒素複素環化合物 ,  *近赤外線 ,  蛍光体 ,  *亜鉛化合物 ,  *金属イオン ,  *蛍光センサ ,  Sonogashira反応 ,  化学合成 ,  配位子 ,  二核錯体 ,  放射強度 ,  錯体生成 ,  結晶構造 ,  X線構造解析 ,  亜鉛錯体 ,  銅錯体 ,  消光
準シソーラス用語： 蛍光強度 ,  蛍光消光 ,  配位子合成 ,  *ヘキサフィリン類

分類 (4件)： 分析機器  (CC02020S) ,  第11族,第12族元素の錯体  (CE01050Y) ,  八員環以上の複素環化合物  (CF07120T) ,  錯体のルミネセンス  (BM08095R)

タイトルに関連する用語 (5件)： 水溶性 ,  水中 ,  近赤外蛍光 ,  Zn ,  イオンセンサー