抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
構造設計者は,建築主等と構造性能水準の意思決定・合意形成を図るうえで,通常の設計における耐震安全性能の設定状況を調査し,定量化して把握しておく必要がある。当研究は実際の建築確認申請を完了した建物の計算書を広く調査し,保有水平耐力の余裕度の実態を統計的にまとめたものである。大臣指定機関など25の指定確認検査機関にアンケート協力を依頼し,15の機関からデータ提供を受けて,総数208件のデータが収集できた。調査対象建物を用途別,階数別,構造種別に分類し,用途と階数の関係,用途と延べ面積の関係,用途と構造種別の関係,用途と架構形式の関係,構造種別と架構形式の関係を調べた。その上で,保有耐力余裕度の平均値と標準偏差について,構造種別と架構形式による影響と建物規模による影響を検討した。さらに保有耐力余裕度の分布形状に対して,一般的な分布形状,構造種別による影響,ピーク位置におよぼす構造種別の影響,架構形式による影響について述べた。最後に,保有水平耐力余裕度を確率分布曲線により近似し,その仮定した分布曲線の検定を示した。