抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
秋田県男鹿半島に位置する二ノ目潟・三ノ目潟マール湖底堆積物コア試料を採取・観察した結果,両湖沼のコアのラミナが発達する層中に十和田a火山灰(To-a)と白頭山-苫小牧火山灰(B-Tm)の薄層が認められた。これら火山灰を挟在するラミナ発達層について,堆積物薄片観察により微細堆積構造を検討したところ,明暗ラミナセットは年縞であることが明らかになった。また,両湖沼コアについてTo-aとB-Tmの間の年縞の枚数を計数したところ,ともに14年と最大で半年分であった。このことから,To-aがAD915に降下したと仮定すると,B-Tmの降下年代はAD929と推定される。また,ラミナ単層と火山灰の層位関係から降灰の季節性を検討した結果,To-aの降灰は春先である一方,B-Tmのそれは少なくとも春から夏にかけて一度は生じた可能性がある。(著者抄録)