抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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焼酎の種類は製法で分けられ,単式蒸留法の本格焼酎(乙類焼酎,名称)と連続式蒸留法のホワイトリカー(甲類焼酎<旧名称)とが呼ばれる。前者は,原料から来る風味があり,地域性もある。最近の生産量は,両者とも50万kl程である。焼酎生産の際発生する蒸留廃液を焼酎粕と称し,古くから乳牛や豚用飼料に利用されていた。畜産業が大型化するに連れ,飼料は配合飼料が中心となり,更に粕の臭いが牛乳移るという理由で,1972年には給与が禁止された。この禁止を受けて,焼酎粕は海洋投棄されるようになったが,2007年にロンドン条約で海洋投棄が禁止され,再び飼料利用の道が模索されだした。焼酎粕は,水分(92~95%)を除けば,比較的良質な飼料原料である。粗蛋白は重量%でみて(括弧内は乾燥成分ベース),甘藷焼酎粕で1.3(23.6),米焼酎粕で3.2(52.2),麦焼酎粕で3.6(44.0)である。飼料利用には乾燥が最適である。その前に,連続遠心分離器やスクリュウプレスで固液分離をすると,得られた固形分,ケーキの水分は,芋焼酎粕で85%,麦焼酎粕で65%程度になる。乾燥したケーキは,一般に配合飼料原料として用いられる。麦焼酎粕を固液分離せず,そのまま水分60%程度に濃縮して,リキッドフィードする例もある。最近,ウシやブタ,家禽に焼酎粕を給与して,悪影響がない,または飼育成績が向上したなどの報告がある。