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J-GLOBAL ID：201102259144232511   整理番号：11A1378728

大型低温重力波望遠鏡(LCGT)における真空技術と断熱技術

Vacuum and Insulation Technology for Large-scale Cryogenic Gravitational wave Telescope (LCGT)

著者 (5件)： 大森隆夫 (帝京大学理工学部航空宇宙工学科) ,  高田聡 (帝京大学理工学部航空宇宙工学科) ,  佐藤吉博 (高エネルギー加速器研究機構) ,  齊藤芳男 (高エネルギー加速器研究機構) ,  高橋竜太郎 (東京大学宇宙線研究所)
資料名： 低温工学  (Journal of Cryogenics and Superconductivity Society of Japan)
巻： 46  号： 7  ページ： 408-414 (J-STAGE)  発行年： 2011年 
JST資料番号： S0846A  ISSN： 0389-2441  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 大型低温重力波望遠鏡(LCGT)は,重力波によって生じる空間のひずみを,マイケル干渉計で2本の腕の光路長差の変化として捕えようとする。LCGTの目標変位感度は100Hzで1×10^-20m/Hz^1/2であり,微小な変位測定のためには,空気の屈折率による影響,空気によるミラーへの機械的・音響的影響,空気によるミラーの汚染を避けるために,干渉計全体を真空中に設置する必要がある。ターボ分子ポンプで,超高真(~10^-6Pa)まで排気するが,干渉計は振動を極度に嫌うため,最終的には1000L/s程度の排気速度を持ち,振動を発生しないスパッタイオンポンプに切り替える。LCGTではミラーがおよそ20Kの温度に冷却され,それを取り囲むアルミ製断熱シールドは80K程度の温度で運転される。内部を空気の液化温度よりも低い温度に冷却して使用するクライオスタットでは,その断熱に真空断熱を用いる。その中でも,見かけの熱伝導率が最も低い真空多層断熱材(MLI)が有力候補になる。

シソーラス用語： 望遠鏡 ,  *クライオスタット ,  *真空技術 ,  重力波【相対論】 ,  断熱 ,  *干渉計 ,  熱伝導率 ,  イオンポンプ【真空】 ,  分子ポンプ
準シソーラス用語： スパッタイオンポンプ ,  ターボ分子ポンプ ,  *重力波望遠鏡 ,  *真空断熱

分類 (1件)： 低温装置  (AD06053B)

引用文献 (13件)：

• 1)R. Takahashi, Y. Saito, M. Fukushima, M. Ando, K. Arai, D. Tatsumi, G. Heinzel, S. Kawamura, T. Yamazaki and S. Moriwaki: "Direct measurement of residual gas effect on the sensitivity in TAMA300", J. Vac. Sci. Technol. A20 (2002) 1237-1241
• 2)高橋竜太郎、齊藤芳男、福嶋美津広、安東正樹、新井宏二、辰巳大輔、G. Heinzel、川村静二、山崎利孝、森脇成典:「重力波計測と気体分子密度のゆらぎ」、真空 47 (2004) 696-701
• 3)Y. Saito, Y. Ogawa, G. Horikoshi, N. Matuda, R. Takahashi, M. Fukushima: "Vacuum system of the 300 m gravitational wave laser interferometer in Japan (TAMA300)", Vacuum 53 (1999) 353-356
• 4)稲吉さかえ、斎藤一也、佐藤幸恵、塚原園子、原 泰博、天野 繁、石澤克修、野村 健、嶋田晃久、金澤 実:「化学研磨したステンレス鋼のガス放出特性」、真空 41 (1998) 96-99
• 5)Y. Saito, N. Matuda, Y. Ogawa, G. Horikoshi: "Vacuum system design for the 300 m gravitational wave laser interferometer in Japan (TAMA300)", Vacuum 47 (1996) 609-611

タイトルに関連する用語 (4件)： 大型低温重力波望遠鏡 ,  LCGT ,  真空技術 ,  断熱