抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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熱水実験による深海熱水条件下での非生物的な有機物合成に関して,これまで得られた知見について,最新の研究の成果を含めてレビューしている。熱水系における非生物的な有機物合成反応は,主にディクソン型熱水実験装置を用いた高温高圧実験によって制約が与えられてきた。しかし,実験では天然の熱水より高濃度の反応物質(水素,二酸化炭素等)が実験系に導入され,天然をはるかに上回る量の金属鉄,クロマイトなどが触媒として加えられている。天然の系よりも高濃度の原料,触媒が必要なのは,天然と室内実験のタイムスケールの違いによるのか,あるいは室内実験では現れない天然だけで働く要因が存在するのかは明らかでない。その反応メカニズムはほとんど分かっておらず,それを知るには,新たなアイディアでの熱水実験のデザインと,さらなる実験の繰り返しが必要である。