抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
等加速度運動モデルを使用した三次元空間の追尾法について述べる。その代表であるカルマンフィルタを使用した追尾法では,等加速度運動以外の目標に対する追従性能を確保するため,運動モデルの曖昧さを表す駆動雑音共分散行列(これをQとする)をあらかじめ正値対称行列として設定する必要がある。しかし,Qは,追尾性能から直接は算出できない決めにくいパラメータである。このため,Qが零行列とする代替に,上記追従性能の指標である定常ジャーク(加速度の時間微分値)偏差が一定として加速度のゲイン行列をあらかじめ定数行列と設定し,線形フィルタで追尾法を構成するNP法を提案した。しかし,Qが零行列のカルマンフィルタは漸近安定とはなり得ない。このため,NP法も不安定のおそれがある。本論文では,九次元運動モデルを使用した定常状態のNP法を導出した。また,加速度の定常ゲイン行列と観測雑音共分散行列が可換で,加速度の定常ゲイン行列が正値対称行列の場合,サンプリング間隔の二乗と加速度の定常ゲイン行列の積が単位行列の4倍より小さければ,この追尾法は漸近安定となることを示した。(著者抄録)