抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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【目的】成人を対象とした「野菜摂取のセルフエフィカシー」を測定する尺度の作成を目的に,尺度の信頼性と妥当性を検討する。【方法】2009年2月に,都内の運送会社営業所の社員317名を対象に,自記式質問紙調査を実施した。尺度の信頼性は,内的整含性の指標であるクロンバックα係数を用いて確認し,妥当性は,野菜をたくさん食べるための対策の行動変容ステージ,野菜摂取に関する認知的要因,属性との関連性によって検討した。【結果】有効回答数は,221人であった(回答率69.7%)。探索的因子分析の結果,「手間」因子と「環境」因子,「疲労」因子の3つの因子が得られた。確証的因子分析を行った結果,野菜摂取のセルフエフィカシー尺度には,3因子各3項目からなる計9項目が残った(適合度指標:GFI=0.96,AGFI=0.92,RMSEA=0.07)。信頼性(クロンバックα係数)は,全項目0.90,「手間」因子0.87,「環境」因子0.78,「疲労」因子0.91だった。基準関連妥当性について検討した結果,妥当な結果が得られた(例えば,野菜摂取の対策のステージが維持期の人は,無関心期の人に比べ,「野菜摂取のセルフエフィカシー」の得点が高かった(p<0.01))。【結論】本研究では,野菜摂取が困難な場面におけるセルフエフィカシーの尺度を開発し,成人における信頼性と妥当性を確認した。(著者抄録)