抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2削減,電力不足への対応が社会的な課題となっている。そのような課題に対し,三菱電機ではセキュリティを核とした,オフィスビルや工場向けの省エネルギーソリューションの提案を行っている。本稿ではその一つであるセキュリティと照明設備との連携システムについて述べる。当社では,入退室管理システムの通行情報を利用し,入室時に自席周辺の天井照明を点灯し,退室時に消灯することで照明の消費電力を削減する照明制御システムの開発を行っている。このシステムでは,入室後の人の位置がわからないことが課題であり,室内の人の位置を把握することで更なる消費電力の削減が期待できる。当社のハンズフリー入退室管理システムは,ID認証に無線式タグを用い,タグを持った人がアンテナに近づくだけで認証する。この仕組みを応用し,室内に点在させた,アンテナでタグを捕捉することによって人の位置を把握する位置管理システムを新たに開発し,照明制御システムに適用した。タグを自席付近で検知したときには,照明制御システムが作業用の照度となるよう自席周辺照明を点灯し,それ以外のときは照度を落とすことで消費電力を抑制する。スポット点灯は快適性を損なうため,自席上だけでなく周辺の照明器具も点灯するよう調光制御する。この照明制御システムを評価するため,当社オフィスビルで実証実験を実施した。その結果,照明の消費電力を54%削減し,快適性も多数のユーザーから不満なしとのアンケート回答を得た。今後,更なる省エネルギー性能向上に向けた課題に取り組み,このシステムの早期実用化を目指す。(著者抄録)