抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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「力と運動」の学習を終えた中学校3年生や大学生であっても,力が速度に依存する素朴概念を形成していることを明らかにした調査の結果を紹介し,問題の所在を指摘した。力が速度に依存する素朴概念(素朴概念)が,どの学年で形成されるのか,その実態について学年をおって調査した。2011年2月中旬~3月上旬に長野県公立小学校3年生と5年生,長野県公立中学校1年生と3年生の合計661人を対象に,調査問題について自分の考えを記入した後,その理由を記述することを求めた。調査問題の回答を正答,速度依存,その他に分類し,学年別の回答の分布を比較した。正答率は5%未満であった。約40%の生徒は素朴概念を保持していた。学年別の集計からは,義務教育段階の児童生徒は,高年齢ほど素朴概念を形成する割合が高くなっていくことがわかった。特に中学校1年生段階から,速度依存の素朴概念が強くなり始めることが明らかとなった。素朴概念の転換を促す指導に言及した。