抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
標的型攻撃メールそのものを病原体(抗原)と仮定し,模擬標的攻撃メールを「予防接種」として利用し,「人」に免疫反応を引き起こすことで攻撃への耐性を高める試みについて報告した。はじめに,過去のウイルスメールについて振り返り,標的型攻撃メールの対策について考察した。一橋大学文系学部学生196名を対象に標的型攻撃メールの予備実験を行った。単発のみの配信であるため,予防接種としての効果は算定できないが,一斉送信における解析方法及び問題点を確認するため実施した。職員200名に対する標的型攻撃メールの予防接種は,予備実験で得られた反省点を改善した上で実施した。定時出勤前の8:00を目途に,事前に決定したメールアカウントへ予防接種となる添付ファイル付きメールを配信した。同じフローで1週間の時間を置いて実施した。予防接種の概要,模擬攻撃メールの文面,Webビーコンによるロガー,訓練であることの通知について説明した。解析結果を,時系列の開封率,開封パターンによる開封率(1回目40.0%,2回目28.5%,開封減少率28.8%など),被験者属性と開封率,被験者の感想について述べた。結果に基づいて今後の対策案を考察した。