抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,鉄道においても防音壁を大幅に高くする必要性が増しているが,防音壁を高くすると強風時の風荷重が増し,構造物本体の大規模工事が必要となってくる。この問題を解決するため,永久磁石を利用し,通常は閉じていて,構造物の設計限界値を超える強風(風速約35m/s以上)の場合には開くことにより風による負荷を大幅に低減する防音板を考案した。防音板の設計に必要な磁場解析および実用サイズの試験品による検証試験を行った結果,次の知見を得た。1)模型試験品で用いたネオジム系永久磁石に対して磁場解析によって磁気引力の値を求めた結果,模型試験品の荷重試験での実測値から推定した磁気引力の値とほぼ等しかった。2)3m×1mの実用サイズの試験品(実用試験品)を試作し,荷重試験を行って,実用試験品の防音板でも一様面分布風荷重1.5kPa相当の集中荷重作用時に開くようにできることを確認した。3)実用試験品に対して風洞実験を行い,実用試験品の防音板についても1.5kPa相当の風荷重(約35m/s)作用時に開くようにできることを確認した。4)実用試験品に対して防音板が閉じているときの遮音性能試験を行った結果,現在防音壁の嵩上げに使われている厚さ8mmのポリカーボネート板並みかそれ以上の値を持つことが分かった。以上から,風荷重低減型防音板の基本形は開発できた。