抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,都市の空閑地などを住民が暫定的に緑地として管理・利用することにも注目が集まっている。このようななか,千葉県柏市は2010年11月よりカシニワ制度を運用している。同制度においては,土地の有期限の貸出を希望する所有者と,土地を利用したい市民団体等との要望を集約し,行政が両者の仲介を行うことによりマッチングを図る「カシニワ情報バンク」という仕組みが存在する。そこで本研究は,カシニワ制度を事例に,制度の特徴や現場での緑地の管理・利用,運営実態を明らかにし,リスクおよび課題に対する対応状況を考察することを目的とした。その結果,カシニワ制度の特徴は次の2点にあると考えられた。第一点は,カシニワ制度には土地所有者,市民団体,行政など複数の主体が関係するため,関係者間のトラブルを未然に防ぐため,リスク削減のための様々な工夫がなされていることである。第2点は,リスク管理を行いつつも,行政は,基本的には土地所有者と市民団体との合意のもとで自由な活動が促されるように,活動への関与を最小限に留めていることである。