抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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IPv6アドレスは128bitもあり長いために人間がその値を記憶するのは容易ではない。さらに自動で生成設定されるアドレスは人間には規則性のない数字の羅列と感じられ,数字表記のIPv6アドレス情報は,IPv4アドレスとは異なり,実質的にほとんど覚えることができない。アプリケーションの引数として人がアドレスをタイプするのも大変煩雑である。別の視点として,IPv6アドレス情報が人に通信状態を伝えるために提示された場合,そのアドレスが実際にどのノードに設定されたものかを人間が把握できないとその情報は役に立たない。覚えることができないあるいは一目で(他のアドレスと同一かどうかなどを)見分けることができない数字表記のIPv6アドレス情報は,結果として実質的にほとんど意味のない情報になっている。また,IPv6では1ノード(インターフェース)に対して複数のアドレス(リンクローカルアドレスに加えグローバルアドレス)を設定するのが一般的であり,アドレスが実際にどのノードに設定されているものかを人が識別し把握するのを一層難しくしている。本論文では上記の問題を統合的に解決すべく設計実装したAuto Nameと呼ぶ機能について論述する。全てのIPv6アドレスに対応するAuto Nameと呼ぶネームを自動で生成登録し,これを利用することで上記の問題を解決している。同じノード(インターフェース)に設定された複数のアドレスに対しては同じAuto Name Prefixを用いることでグループ化し,アドレスが実際にどのノードに設定されているのかを分かり易く示すことにも貢献している。Auto Nameは固定長文字列であるため,アドレス表示の際に桁が揃い見やすくなるなどの副次的な効果もある。(著者抄録)