抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ダムの常時微動を計測することにより,その剛性低下に伴う振動特性の変化を基にダム堤体の健全度診断の可能性を検討(1次スクリーニング)するもので,地盤,建築物,アーチダムでは実施されてきた技術を重力式ダムに適用するものである。水平クラックをジョイント要素により表現した2次元FEM・固有値解析結果を予備検討とし,実ダムにおける計測と結果分析を行った。クラックが低標高にある場合は固有値振動の変化として現れやすいこと,ミシン目状の断続的クラックは振動数特性の変化としの検出は困難であることが数値解析により明らかとなった。実ダムでの計測では,ダム水位や堤体温度による影響が大きいこと,過去の地震観測記録も有効に活用できることがわかった。