抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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「文明が進めば進むほど天然の暴威による災害がその激烈の度を増すという事実を人間は忘れがちである」と寺田寅彦は指摘した。文明が進んだ社会での震災は自然災害と人工物の干渉災害というべき様相を示す。寺田の指摘は東日本大震災について的中した。人間工学に直結した視点から震災の課題の解決策についてレジリエンスエンジニアリング研究の応用可能性について考察する。岩手県宮古市田老地区では1960年のチリ地震津波では的確に地域を防護したが,今回の大津波から住民を守ることができなかった。レジリエンスエンジニアリングの対象は人間・機械・環境系として定義される技術・社会システムであり,動的に変化し続けているが,システムは変化に適応しつつ動作を継続する。安全確保のためのシステムでは,システム自体(防災無線)の健全性をモニタすることの重要性が強調される。