Bifidobacterium longum subsp. infantisは1型および2型ヒト乳オリゴ糖の選択的分解に2種の異なるβ-ガラクトシダーゼを使用する

YOSHIDA Erina; SAKURAMA Haruko; KIYOHARA Masashi; NAKAJIMA Masahiro; KITAOKA Motomitsu; ASHIDA Hisashi; HIROSE Junko; KATAYAMA Takane; YAMAMOTO Kenji; KUMAGAI Hidehiko

文献

J-GLOBAL ID：201202267287925496 整理番号：12A0361559

Bifidobacterium longum subsp. infantisは1型および2型ヒト乳オリゴ糖の選択的分解に2種の異なるβ-ガラクトシダーゼを使用する

Bifidobacterium longum subsp. infantis uses two different β-galactosidases for selectively degrading type-1 and type-2 human milk oligosaccharides

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資料名：
巻： 22 号： 3 ページ： 361-368 発行年： 2012年03月
JST資料番号： W0050A ISSN： 0959-6658 CODEN： GLYCE3 資料種別：逐次刊行物 (A)
記事区分：原著論文発行国：イギリス (GBR) 言語：英語 (EN)

母乳投与乳児腸内細菌によるヒト乳オリゴ糖(HMOs)代謝の酵素的検討を行い,HMOsで生育可能なB.longum subsp. infantisがHMOsの1型:Galβ1-3GlcNAcと2型:Galβ1-4GlcNAc異性体をいかに分解するかを明らかにした。LNT(ラクト-N-テトラオース)分解経路がB.longum subsp. infantisとB.bifidumで異なることを示した。B.longum subsp. infantis無細胞抽出液によるLNT分解を検討し,分解反応がβ-ガラクトシダーゼとβ-アセチルヘキソサミニダーゼによって逐次的に行われることを明らかにした。更に,HMOクラスター-1と離れた遺伝子座タグBlon_2016遺伝子が新規なβ-ガラクトシダーゼをコードしていることが分かった。新規酵素の酵素的性質を検討し,ラクト-N-テトラオース(LNT;Galβ1-3GlcNAcβ1-3Galβ1-4Glc)に対して有意に高い特異性を持つことを明らかにした。このLNT β1-3ガラクトシダーゼをBga42Aと命名した。HMOクラスター-1内のBlon_2334遺伝子,Bga2Aがコードするβ-ガラクトシダーゼは2型HMOsに特異的である。生理学的には新規酵素Bga42AもBga2AもHMO代謝に意味を持つことが分った。したがって,この細菌は1型と2型のHMOsを2種の異なる酵素で選択的に分解していた。これらの結果に基づき,ビフィズス菌のGH42酵素を使った系統学的解析も行い,この細菌とヒトとの共進化を推定した。

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微生物の生化学 , 酵素一般 , 糖質・糖鎖一般

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