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J-GLOBAL ID：201202280757338041   整理番号：12A0953062

酸化物分散強化型フェライト鋼の強度特性に及ぼすナノメゾスケール微細組織構造に関する研究

著者 (9件)： 中島英治 (九大 大学院総合理工学研究院) ,  波多聰 (九大 大学院総合理工学研究院) ,  池田賢一 (九大 大学院総合理工学研究院) ,  光原昌寿 (九大 大学院総合理工学研究院) ,  原田絵梨香 (九大 大学院総合理工学研究院) ,  田中健哉 (日本原子力研究開発機構) ,  小山真一 (日本原子力研究開発機構) ,  皆藤威二 (日本原子力研究開発機構) ,  大塚智史 (日本原子力研究開発機構)
資料名： 日本原子力研究開発機構JAEA-Review(Web)
号： 2011-030  ページ： 2.1.1 (WEB ONLY)  発行年： 2011年08月 
JST資料番号： U0296A  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 高速炉の高性能燃料被覆管材料として,耐照射性に優れた酸素分散強化型(OBS)フェライト鋼が開発されている。本研究は,電子トモグラフィ法と電子線後方散乱を用いて,OBSフェライト鋼の組織構造を系統的に評価し,強度特性及び微細組織構造に及ぼす合金成分と加工熱処理条件の影響を明らかにする。残留フェライト相が多い程,高温強度が高くなる傾向にあるのは,硬質の残留フェライト相が鋼管長手方向に沿って繊維状に存在することで,変形が拘束され,強度差となって現われたものでると考えられる。9Cr-ODSフェライト鋼の高温強度に及ぼす母相の影響を考察するために,コイルバネクリープ試験を行われ,高温強度には,酸化物の分散が密な領域よりも,疎な領域の方が影響を及ぼす可能性が高いことが明らかになった。残留フェライト相生成は,微細な酸化物をより密に分散することで達成できる。さらに酸化物の微細分散とともに,結晶粒径の粗大化が実現できれば,高温強度が飛躍的に向上するものと考えられる。

シソーラス用語： *フェライト鋼 ,  *分散強化合金 ,  微細構造 ,  高温強さ ,  トモグラフィー ,  電子回折 ,  フェライト組織 ,  *クリープ試験 ,  コイルばね
準シソーラス用語： 酸化物分散強化型鋼 ,  微細組織 ,  *高温強度 ,  電子トモグラフィー ,  電子線後方散乱回折 ,  *フェライト相

分類 (1件)： 原子炉の構成要素と原子炉材料一般  (MD04010I)

引用文献 (6件)：

• 1) ODS-9Crフェライト鋼の微細組織と低ひずみ速度クリープ変形挙動鴛渕孝太、光原昌寿、池田賢一、波多聰、中島英治 大塚智史、皆藤威二、井上賢紀 日本学術振興会耐熱金属材料123委員会研究報告,Vol.51,No.1(2010)pp.39-45
• 2)ODS-9Crフェライト鋼の高温力学特性と微細組織 原田絵梨香、鴛渕孝太、光原昌寿、池田賢一、波多聰、中島英治 大塚智史、皆藤威二 日本学術振興会耐熱金属材料123委員会研究報告,Vol.52,No.1(2011)pp.11-20
• 1)コイルばねクリ一プ試験法を用いたODSフェライト鋼の低応力クリープ変形挙動 鴛渕孝太、光原昌寿、池田賢一、波多聰、中島英治、大塚智史 日本金属学会九州支部・日本鉄鋼協会九州支部・軽金属学会九州支部共催平成21年度合同学術講演大会、2009年6月
• 2)ODS-9Crフェライト鋼のクリープ変形における応lt指数変化としきい応力の相関 鴛渕孝太、光原昌寿、池田賢一、波多聰、中島英治、大塚智史 日本金属学会・先進材料の高温強度と組織研究会「平成21年度夏の学校2009年8月
• 3)ODS-9Crフェライト鋼の三次元構造観察の可能性 鴛渕孝太、光原昌寿、池田賢一、波多聰、中島英治、大塚智史 第51回日本顕微鏡学会九州支部総会・学術講演会、2009年12月

タイトルに関連する用語 (7件)： 酸化物 ,  分散強化 ,  フェライト鋼 ,  強度特性 ,  メゾスケール ,  微細組織 ,  研究