文献

J-GLOBAL ID：201202281561388586   整理番号：12A0362600

酸素脱リグニン化条件下での活性酸素種によるメチルグルコシドからの水素引き抜き II;C-2位置に関する研究

Investigation on the Hydrogen Abstraction from Methyl Glucoside by Active Oxygen Species under Oxygen Delignification Conditions. Part 2: Study on the C-2 Position

著者 (3件)： NAKAGAWA Akihiko (Univ. Tokyo, Tokyo, JPN) ,  YOKOYAMA Tomoya (Univ. Tokyo, Tokyo, JPN) ,  MATSUMOTO Yuji (Univ. Tokyo, Tokyo, JPN)
資料名： Journal of Wood Chemistry and Technology  (Journal of Wood Chemistry and Technology)
巻： 32  号： 1  ページ： 10-22  発行年： 2012年01月 
JST資料番号： E0983A  ISSN： 0277-3813  CODEN： JWCTDJ  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： アメリカ合衆国 (USA)  言語： 英語 (EN)

抄録/ポイント： 完全無塩素漂白および酸素脱リグニンによる炭水化物への重大な損傷は深刻な問題である。そこでモデル化合物として市販品メチルβ-D-ピラノシド(MGPβ)のC-2水素が活性酸素種(AOS)によって引き抜かれるかどうかを検討した。比較試料としてメチルβ-マンノピラノシド(MMPβ)は市販品のMMPβヘミイソプロピレートを水中で加水分解して調製し,さらに重水素化試料,MGPβ-2DはD-(2-²H)グルコースから調製した。NaOH,FeCl₃,2,4,6-トリメチルフェノール(TMPh),および2種の対の炭水化物モデル化合物(MGPβとMMPβあるいはMGPβとMGPβ-2D)溶液を作製し,酸素アルカリ(OA)処理(10min間,95°Cまで加熱し,撹拌しながら360min間保持した)を行った。一方,NaOH,FeCl₃,MGPβ,MGPβ-2Dを含有する反応溶液をアルカリ性過酸化水素(AHPO)処理を行った。GC(炎イオン化検出器),GC/MSを用いて残留炭水化物モデル化合物の定量を行った。TMPhの有無効果,C-2位置の配座差の効果を評価し,C-2位置への攻撃を実証した。得られた結果は,TMPhの存在下のOA処理ではMGPβよりもMMPβの方が分解し,酸素とTMPhとの反応によって生じたAOSに対して明らかに配座効果が観察され,MGPβのC-2位置の水素はAOSによって引き抜かれることを明らかにした。TMPh存在下でのOA処理における同位体効果を明らかにした。AHPO処理の酸素のアニオンラジカルでも水素引き抜きは観察されているが,なぜ同位体効果が確認されないか問題視した。

シソーラス用語： *グルコシド ,  *脱水素反応 ,  過酸化物漂白 ,  TCF【漂白】 ,  脱リグニン ,  活性酸素 ,  化学合成 ,  立体配座 ,  同位体効果 ,  *活性部位 ,  安定剤 ,  添加物効果 ,  水酸化ナトリウム ,  塩化鉄 ,  過酸化水素 ,  ガスクロマトグラフィー ,  炎イオン化検出器 ,  GC-MS分析 ,  モデル化合物 ,  アニオンラジカル
準シソーラス用語： メチルグルコシド ,  過酸化水素漂白 ,  活性酸素種 ,  完全無塩素漂白 ,  酸素脱リグニン ,  炭水化物配座

分類 (2件)： 各種パルプの製造  (YL02020P) ,  木材化学  (FF05040V)

物質索引 (1件)： 2,4,6-トリメチルフェノール

タイトルに関連する用語 (6件)： 酸素脱リグニン ,  活性酸素種 ,  メチルグルコシド ,  水素 ,  引き抜き ,  研究