抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究の目的は,CaO-Al
2O
3-SiO
2(CAS)において,基礎的な熱的特性のガラス転位温度と熱膨張係数に対するAl
2O
3の添加効果を調べることである。さらにIRによる構造解析を行うことでAl
2O
3の添加に伴う珪酸塩陰イオンの形態の変化を調べ,熱的特性とネットワーク構造の関連性を検討する。特に実験的に得られた熱膨張係数に関しては,陽イオン-酸化物イオン間クーロン力と加生則を基に化学組成から計算する組成パラメタで整理を試み,熱膨張係数に及ぼすAl
2O
3の添加効果をガラス構造の視点から考察した。CaO/Al
2O
3>1のモル濃度比を有するCASガラスにおいて,SiO
2を45~60mol%を含むガラスのガラス転位温度T
gと熱膨張係数αのAl
2O
3組成依存性を調べた。熱的特性に見られた組成依存性から,加えたAl
2O
3がNWFとして寄与する事が示唆される。IRスペクトル解析から,CASガラス中でAl
2O
3は,AlO
4四面体構造を形成し,Al
2O
3の添加によりSiO
4及びAlO
4四面体からなる((Si,Al)
nO
3n)
2n-環状アルミノケイ酸塩陰イオン構造が形成されると判断される。