抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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群馬県水産試験場箱島養鱒センター(以下「箱島センター」という。)では管理釣り場や遊魚者から求められている「姿形の美しさ」,「強い引き」などを兼ね備えた遊漁対象ニジマス(Oncorhynchus mykiss)の実用化に取り組んでいる。このニジマスは遊魚対象のみならず釣獲後に刺身などの食用対象としての利用も検討している。また,群馬県では3年成熟系ニジマスである「ギンヒカリ」を刺身などの食材として県内外に出荷しており,ニジマスを生で食する需要が高まっている。消費者は水産物に対して食味や価格だけでなく,鮮度を重視する傾向があり,鮮度保持の良否はその商品価値に大きな影響を及ぼす。魚の死後硬直開始から完全硬直までを「活き」の状態と呼び,市場では「活き」の魚は活魚とほぼ同等の価格で取引され,「活き」の状態を長く保つ活しめや適切な温度管理等の鮮度保持技術が開発されている。鮮度の高い状態で生産・流通するためには,魚種に合わせた活しめと適切な温度管理が必要である。このようなことから,箱島センターの遊漁対象ニジマスを用いて脱血処理を含む活しめ後,氷蔵(約0°C)および冷蔵(10°C)の異なる貯蔵条件で保存し,鮮度や物性の変化を経時的に分析することで生産・流通に適した保存方法を検討した。(著者抄録)