抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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エクサスケールコンピュータ実現のため,半導体デバイスに比べて3桁以上小さい消費電力で動作可能な超伝導ディジタルデバイスが注目されている。特に近年,これまで広く研究されてきた単一磁束量子(rapid single-flux-quantum:RSFQ)回路よりもさらに消費電力の小さいデバイスも提案されており,超伝導ディジタルデバイスの優位性は拡大している。我々の研究している断熱モード磁束量子パラメトロン(adiabatic quantum-flux-parametron:AQFP)もその一種であり,消費電力はRSFQ回路より2桁程度小さい。しかしながら,これら極低消費電力デバイスの消費電力を評価するためには,一般的には膨大な数のゲートが必要となり,実験的に極低消費電力性を実証することが困難となる。そこで本研究では,超伝導共振器の有する高いQ値の変化から等価的に消費電力を算出する方法を提案し,AQFP回路わずか1ゲートの消費電力を実験的に算出することに成功した。その消費電力は~10
-10W,1スイッチング当たり~10
-20Jという極めて小さい消費エネルギーであり,この結果からAQFP回路の極低消費電力性を実験的に実証することができた。(著者抄録)