抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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WindowsやLinuxなどの主要なOSでは,システムクラッシュの原因の多くはデバイスドライバの不具合にある。そのため,システムの安定性を維持するためにはデバイスドライバの検証が重要である。しかし,従来のデバイスドライバの検証方法では,デバイスドライバのソースコードが必要であったり,あるいは実マシン上での検証が難しい,といった課題があった。本論文では,デバイスの仮想化を行わないVMMを用いて,実デバイスドライバの検証を行うシステムを提案する。まれにしか発生しない状況での検証を容易に行うために,デバイスの仕様にもとづいて状態遷移を監視するオートマトンをVMM内に保持し,予め指定したタイミングでI/Oやレジスタの値を強制的に変更する。これにより通常はほとんど発生しない状態遷移を意図的に引き起こして,デバイスドライバが正しく動作するか検証する。VMMでI/Oを監視・書き換えを行う手法であるため,デバイスドライバのソースコードが不要であるほか,実マシン上のデバイスドライバに対する検証が可能になる。本研究では,ディスクアクセスに使われるAHCIデバイスのデバイスドライバに対して,実際に指定した状態遷移を強制的に引き起こすシステムを実装し,Windows7及びUbuntu10.10のデバイスドライバの検証を行った。(著者抄録)