抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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スマートグリッドのエネルギーマネジメントの枠組みを整理した上で,デマンドレスポンスや標準化を包含した東日本大震災後のエネルギーマネジメントについて概説すると共に,今後の展望と課題について述べる。震災前は需要家側が消費する電力量に応じて,供給側が発電して電力を送っていた。しかし震災後は再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始され,需要側も発電する側にもなり,今後のスマートメーターの導入計画(5年以内に総需要の8割をスマートメーター化)と相まって,需給逼迫時に供給側の要請に応じてピーク需要を抑制するための環境が整ってきている。 今後の日本のエネルギーシステムは,再生可能エネルギーが大量に導入されても安定供給を実現できる強固な中央制御型のエネルギー管理システムと,地域や需要家単位で分散型電源や蓄電池を活用しながらエネルギーを管理するシステムとが併存していくことが予想される。両者が両立し互いに補完しながら全体としてエネルギーが最適制御される集中・分散協調型のエネルギーマネジメントシステムが社会的に要請されており,全体最適システムの実現に向けた協調型のエネルギーマネジメントの理論モデルや実現手法の研究開発が不可欠であり,それらを実証するための汎用的な計算機シミュレーションモデルの構築や模擬シミュレータの構築,ならびにエネルギー管理システム実現手法の評価体系が緊急の課題である。