抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2011年東北地方太平洋沖地震の発生後,箱根火山で顕著な群発地震活動が発生した。本論では,この地震活動の時空間分布についての統計的性質を調べ,活動を誘発した要因について考察した。地震活動は,東北地震による表面波が通過した頃から始まり,時間の逆べき関数で減衰した。M0.5以上の地震に改良大森公式を適用した時のp値は1.48となる。この時間推移の様相は,2001年の群発活動とは全く異なる。クラスター数で見た場合ても両者の違いは同様である。ただし,中央火口丘とその西側に偏る震源分布のパターンに大きな違いは見られない。Dieterich(1994)の仮説によると,大地震による地殻変動で一時的にクーロン応力が増加した場合,励起された誘発地震はべき乗則で減衰することになるが,今回の群発地震はこの仮説に従っている。