抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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国内外の無線列車制御システムを紹介するとともに,関連する技術について整理した。一部を除き基本的な動作は同じである。車上装置は列車の位置を認識し,速度の情報とともに無線基地局を介して地上装置へ無線伝送する。地上装置は,これらの情報をもとに全列車の位置を追跡把握し,各列車前方の列車位置と進路状態にもとづいて,車上装置に停止限界や速度制限に関する情報を無線伝送する。車上装置はこれらの情報に従って速度照査パターンを作成し,列車速度を制御する。制御状態は地上にフィードバックされるので情報の閉ループが構成され,安全性の観点で有利である。国内では,鉄道総研が提案したCARATにもとづき,1995年JR東日本においてATACSの開発が始まり,2011年に仙石線で使用開始された。ヨーロッパでは,各国間の相互直通運転を容易にするためETCS/ERTMSの導入が進められているが,このレベル3において,本格的な無線列車制御となる。北米では,航空機や宇宙開発の無線通信技術を鉄道に応用する目的でATCSプロジェクトが1984年にカナダとアメリカで始まり,その後,ニューヨーク地下鉄やサンフランシスコ湾岸高速鉄道でAATCが開発された。関連する技術として無線伝送技術,鉄道の安全に関する国際規格について紹介した。