抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鉄道は,大量高速輸送機関として優れているが,車両への電力供給の観点からは課題がある。一つは架線・パンタ集電システムの脆弱性やメンテナンスの問題である。また,加減速時のピーク電力が平均的な供給電力に比べて高い。さらには,回生ブレーキの活用のためには工夫が必要である。これらの課題のいくつかを解決する方法としてリチウムイオン電池等の高性能二次電池の応用が進んでいる。現在,検討・実用がなされている鉄道車両駆動における蓄電装置応用の構成は次のように分類できる。1)非電化区間を対象としたもの:ディーゼル発電機や燃料電池等のエネルギー源と,電池や電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を組み合わせたハイブリッド電源鉄道車両及び,充電ポスト等で蓄電素子に充電し,架線レスで走行が可能な車両。2)電化区間を対象にしたもの:電化区間走行中は,架線からの電力と車両の蓄電素子から電力の双方を用いて走行できる架線と車両蓄電装置のハイブリッド電源鉄道車両。蓄電素子の性能はまだ鉄道車両駆動応用の面からは必ずしも十分でないことから,ハイブリッド電源鉄道車両のメリットを引き出しつつ,コスト上昇や,車両の重量化・大型化を抑えたシステムとするためには技術の体系化が重要である。ここでは,鉄道車両における蓄電装置応用技術につて事例を中心に紹介し,その技術の体系化の一助となることを期すものである。