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J-GLOBAL ID：201302252170005531   整理番号：13A0331524

転動体に玉を用いたリニア軸受の転がり疲れ寿命に及ぼすグリース基油粘度と摩耗防止剤の影響

Effect of Base Oil Viscosity and Anti-Wear Additive of Grease on Rolling Fatigue of Ball Type Linear Motion Rolling Bearing

著者 (2件)： 大野英明 (パナソニックファクトリーソリューションズ) ,  松本將 (早稲田大 大学院情報生産システム研究科)
資料名： 精密工学会誌  (Journal of the Japan Society for Precision Engineering)
巻： 79  号： 2  ページ： 159-164  発行年： 2013年02月05日 
JST資料番号： F0268C  ISSN： 0912-0289  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本報では膜厚比Λの低下(低粘度基油の選定)がリニア軸受の早期破損の原因となることを明らかにし,また各種摩耗防止添加剤の効果とその発現が鋼球表面の色と硬度に及ぼす影響をマイクロビッカースとナノインデンタにより確認した。これにより得た主な知見を次に示した。1)グリース基油粘度を変えた実験により,明らかに基油粘度の低い方が転がり疲労寿命が短くなること,また高速運転するリニア軸受も必ず減速・停止するためグリース選定の際は基油粘度の影響を配慮する必要があること,2)鋼球の変色は必ずしも転がり疲労寿命に悪影響を及ぼすとはいえないこと,3)ZnDTP,MoDTCを添加したグリースで長期間運転すると,摩耗防止剤を添加しない場合より転がり疲労寿命は短くなること,その要因はナノインデンタで確認できる0.5μm程度の表面で硬度が低下するためであること,4)摩耗防止剤の種類は転がり疲労寿命に影響すること,またグリースの選定で耐荷重性能や摩擦係数が良好でも転がり疲労寿命が長いとはいえないこと。

シソーラス用語： *リニア軸受 ,  *グリース ,  *基油 ,  *粘度 ,  *添加剤 ,  耐摩耗性 ,  ナノインデンテーション ,  微小硬さ ,  押込硬さ ,  疲れ ,  *疲れ寿命 ,  チオリン酸塩 ,  亜鉛化合物 ,  転動体 ,  膜厚
準シソーラス用語： *耐摩耗添加剤 ,  マイクロビッカース硬度 ,  転がり疲れ ,  ジアルキルジチオリン酸亜鉛

分類 (2件)： 軸受  (QB01020W) ,  石油添加剤とその影響  (YF02030I)

引用文献 (12件)：

• 1) 白井・新部:直動案内装置の動向,トライボロジスト,44,11 (1999) 845.
• 2) 清水・高橋:リニア軸受の転がり疲れと最近の研究動向,トライボロジスト,54,3 (2009) 173.
• 3) 石川・須田:直動玉軸受の疲れき裂の発生および進展について,潤滑,27,9 (1982) 671.
• 4) 清水:直動ベアリングの動定格荷重について,トライボロジスト,44,11 (1999) 851.
• 5) 大野・松本:転動体に玉を用いたリニア軸受の潤滑状態に及ぼすグリース基油の影響,トライボロジスト,56,6 (2011) 371.

タイトルに関連する用語 (9件)： 転動体 ,  玉 ,  リニア軸受 ,  転がり ,  疲れ寿命 ,  グリース ,  基油 ,  粘度 ,  摩耗