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J-GLOBAL ID:201302269745766238   整理番号:13A1311344

日射量変化が駆動する10万年周期の氷期サイクルと氷床体積のヒステリシス

Insolation-driven 100,000-year glacial cycles and hysteresis of ice-sheet volume
著者 (13件):
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巻: 500  号: 7461  ページ: 190-193  発行年: 2013年08月08日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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過去100万年にわたる北半球の氷床の成長と衰退は,約10万年の周期性と鋸歯状パターン波形(段階的な成長と速い終息)に特徴付けられる。ミランコビッチ理論によれば,高緯度域における夏季の日射量が氷期間氷期サイクルを駆動するとされており,時系列データの統計的検定から,氷期サイクルが地球の離心率,自転軸の傾斜角,歳差運動の周期と実際に関連していることが実証されてきた。しかし,日射量変化のみでは,著しい10万年周期を説明できず,内部フィードバックの存在が示唆されてきた。例えば,これまでの概念モデルを用いた研究では,北半球の氷床が極端に発達することが氷期の終息のカギであることが示されたが,10万年周期を生み出す物理機構については謎のままだった。本論文では,本格的な気候と氷床のモデルを用いて,日射量と,気候,氷床,地殻-マントルの間に働く内部フィードバックによって10万年の周期性が説明されることを示す。夏季の日射量に対する氷床の平衡状態の応答にはヒステリシス(履歴)があり,そのヒステリシス構造の形と位置が氷期間氷期サイクルの周期性を決める上で重要な役割を果たしている。北アメリカ氷床は,氷床の形成開始後,離心率の極小期へ向かって2万年周期の気候歳差の振幅が徐々に減少する間,質量収支がほとんど正に保たれるようなヒステリシス構造をしている。氷床が成長して,低緯度域へ広がるにつれ,質量収支を負にするのに必要な日射量は小さくなる。そのため,大きな氷床が確立すると,小幅な日射量の上昇でも質量収支が負となり,数千年以内に氷床がほとんど完全に後退することになる。この急速な後退には,主に氷床の下の地殻-マントルの応答の遅れに起因する急激な表面融解過程が支配的な役割を果たしている。氷期間氷期サイクルにおいて,二酸化炭素は重要ではあるが,10万年の周期性を決定するわけではない。Copyright Nature Publishing Group 2013
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第四紀 

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