抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電気学会「データ指向型制御システム調査専門委員会」では,1)閉ループデータを用いたPID制御器の直接設計法,2)パフォーマンス駆動型制御系の設計法,3)データベースを用いた制御器の設計法に分かれてデータ指向型制御系設計法を研究している。本論文では,1)~3)に関する著者によるPID制御系の設計法を紹介し,1),2)を統合して制御性能が劣化した場合などにシステムの入出力データのみで制御パラメータを更新する「スマート適応制御系」について述べた。パラメータ同定を逐次行って同定結果に基づいて制御パラメータを自己調整するセルフチューニング制御方式は計算負荷が大きく,パラメータ推定の信頼性が乏しいために実用化に至っていない。それに対してシステムの入出力データを用いて制御性能評価と制御系設計を統合し,操業データから制御性能が劣化していると判断された場合にだけ制御パラメータを更新する仕組みは実用的な適応制御といえる。また,3)によってデータベースが強化されるとデータベースをソフトセンサや故障診断,最適化やスケジューリングなどにも利用する適応型スマートシステムを実現できることを展望した。