抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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実用熱電材料として高い実績を有する(Bi,Sb)
2Te
3の特性を向上させるために,熱伝導率および電気抵抗率が共に低い材料の添加が研究されている。本研究においては,この概念に基づきイオン液体との複合化を提案した。(Bi
0.3Sb
0.7)
2Te
3の粉末をメカニカルアロイングと熱処理で得た後,NaCl粉末との複合材料をホットプレスによって調製し,その後,NaClを溶出させることで(Bi
0.3Sb
0.7)
2Te
3多孔質体を得た。これに溶浸法でイオン液体(1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフロオロメタンスルホニル)イミド)との複合化を図った。得たサンプルについて結晶構造解析,金属組織観察,Seebeck係数,電気抵抗率および熱伝導率の測定を実施した。この結果,イオン液体に溶浸によって電気抵抗率は上昇したものの熱伝導率は低下していた。電気抵抗率の上昇は他の要因が考えられるので,本手法の基本的な可能性は検証できた。