文献

J-GLOBAL ID：201402205838630114   整理番号：14A1213524

着色開始期前後の天然型アブシシン酸含有肥料の果実散布がカキ‘富有’果実の果皮色に及ぼす影響

Effects of Fertilizer Containing (S)-(+)-Abscisic Acid (S-ABA) on Skin Color of ‘Fuyu’ Persimmon Fruits Before and After the Onset of Coloring

著者 (4件)： 新川猛 (岐阜県農業技術センター) ,  加藤雅也 (静岡大学農学部) ,  鈴木哲也 (岐阜県農業技術センター) ,  生駒吉識 (農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所カンキツ研究興津拠点)
資料名： 園芸学研究  (Horticultural Research (Japan))
巻： 13  号： 3  ページ： 267-274 (J-STAGE)  発行年： 2014年 
JST資料番号： L4829A  ISSN： 1347-2658  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 近年頻発するカキ‘富有’の着色遅延や着色不良に対応するため,天然型アブシシン酸含有肥料の果実散布による着色向上効果について検討した.250~500倍のアブシシン酸含有肥料をへた中心に果実全体に散布すると,無散布に比べてカラーチャート値で1.0高く,収穫期では1週間から10日前進化した.効果を示す散布時期は,9月~10月初旬の着色開始期直前であり,着色開始期以降の効果は認められなかった.また,着色の向上は果実散布後10日ほど経過した後に認められるが,無散布の着色が始まる時期になるとカラーチャート値の差は一定のまま収穫期まで推移した.これらのことから,アブシシン酸含有肥料の散布による着色向上は,着色開始期に移行する時期を早めることによってもたらされているものと推察した.(著者抄録)

シソーラス用語： 植物生理 ,  変色 ,  肥料 ,  植物ホルモン ,  施肥 ,  *カキ ,  栽培品種 ,  果実【器官】 ,  色 ,  分析 ,  果皮 ,  温暖化 ,  成熟 ,  不飽和カルボン酸 ,  エノン ,  脂環式アルコール ,  脂環式ケトン ,  単環セスキテルペン ,  ヒドロキシケトン ,  着色【植物生理】 ,  果色
準シソーラス用語： 影響分析 ,  果皮色 ,  富有柿

分類 (4件)： 果樹  (FC03042G) ,  施肥法・肥効  (FB05030Y) ,  植物成長調整剤  (FB06060M) ,  植物生理学一般  (EH02010Y)

物質索引 (1件)： アブシシン酸

引用文献 (27件)：

• 秋元浩一・黒田佐俊.1979.カキ(富有)の価格形成に及ぼす果皮色の影響.農機誌.41: 309-312.
• 中條利明.1982.富有カキ果実の発育ならびに品質に及ぼす温度条件に関する研究.香川大農紀要.37: 1-63.
• 平田尚美・林 真二・田辺賢二.1978.カキ果実の発育ならびに成熟に関する生理学的研究 V.果実の発育と内生のオーキシン,ジベレリン,サイトカイニン,アブシジン酸およびエチレン含量との関係.鳥取大農研報.30: 26-37.
• 禿 泰雄・白井 真・松井鋳一郎.1992.天然型アブシジン酸がトマトおよびメロンの果実肥大と成熟におよぼす影響.園学雑.61 (別1) : 292-293.
• 片岡郁夫.1986.ブドウ果実の着色に関する研究-とくにアブシジン酸による着色の制御について.香川大農紀要.45: 1-48.

タイトルに関連する用語 (8件)： 着色 ,  アブシシン酸 ,  肥料 ,  果実 ,  散布 ,  カキ ,  富有 ,  果皮色