文献
J-GLOBAL ID:201402239564796586   整理番号:14A0844411

集落周辺に生息するツキノワグマの行動と利用環境

Behavior and habitat of Asiatic black bear (Ursus thibetanus) inhabiting near settlements
著者 (6件):
資料名:
巻: 54  号:ページ: 19-31 (J-STAGE)  発行年: 2014年 
JST資料番号: Y0375A  ISSN: 0385-437X  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
近年,ツキノワグマ(Ursus thibetanus)の分布拡大に伴い人間活動との軋轢が増加しているが,集落周辺におけるツキノワグマの生態に関する知見は限られている.そこで,2010年から2011年に7頭のツキノワグマにGPS首輪を装着し,得られた位置情報にスイッチング状態空間モデルを適用し,移動軌跡の平滑化,および活動量センサーを併用して「移動」・「活動中の滞在」・「休息中の滞在」への行動区分を行った.さらに,「活動中の滞在」とされた測位点が集中した地域を現地踏査し,植生や生活痕跡を記録した.ツキノワグマは,多くの個体は夏前期および夏後期に集落に近い場所を利用し,秋期には集落から遠い場所を利用した.一方,個体によっては,これらの傾向に当てはまらない個体もみられた.集落から遠い場所では夏後期はアリ類やサクラ類の果実,秋期はミズナラの果実が多く採食されたのに対し,集落に近い場所では,夏後期はオニグルミやクリ,秋期はカキノキの果実が多く採食された.また,集落の近くでは夜間の活動割合が増加した.以上より,ツキノワグマは,食物資源の分布の季節変化に応じて季節的に集落に近い場所を利用し,特に集落周辺に自然状態とは異なった状況で,特異に集中的に食物が存在する状況下では,多くの個体が集落の周辺を利用していた.(著者抄録)
シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

準シソーラス用語:
シソーラス用語/準シソーラス用語
文献のテーマを表すキーワードです。
部分表示の続きはJDreamⅢ(有料)でご覧いただけます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。

分類 (1件):
分類
JSTが定めた文献の分類名称とコードです
個生態学 
引用文献 (32件):
  • Arimoto, I., Goto, Y., Nagai, C. and Furubayashi, K. 2011. Autumn food habits and home-range elevations of Japanese black bears in relation to hard mast production in the beech family in Toyama prefecture. Mammal Study 36: 199-208.
  • 福井県自然保護センター.2007.福井県ツキノワグマ行動調査報告書.福井県自然保護センター,福井,101+4 pp.
  • 羽澄俊裕・小山克己・長縄今日子・釣賀一二三.1997.III.ツキノワグマ.丹沢大山自然環境総合調査報告書(神奈川県公園協会・丹沢大山自然環境総合調査団企画委員会,編),pp. 453-469.神奈川県環境部,神奈川.
  • Hwang, N. H. and Garshelis, D. L. 2007. Activity patterns of Asiatic black bears (Ursus thibetanus) in the Central Mountains of Taiwan. Journal of Zoology 271: 203-209.
  • 泉山茂之・中下留美子・鈴木彌生子・岸元良輔・瀧井暁子・林 秀剛.2012.塩尻市における牛舎周辺の捕獲ツキノワグマ(Ursus thibetanus)の食性解析.信州大学農学部AFC報告10: 139-143.
もっと見る

前のページに戻る