抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本と関係が深いが,日本と際立って異なる,いくつかの代表的な統治機構と法文化の特徴を紹介した。外国法情報の実践的な調査を始めるにあたって,調査対象国の統治機構や法文化的背景が個別に理解できることが望ましい。日本は,東京の中央政府(国会・内閣・裁判所)が国家全体の統治権と対外的な代表権(主権)を有する単一国家という形態の国家体制を採用している。米国は,複数の国家が合体して,共通処理した方がよい,限られた権限だけを憲法によって連邦政府に移譲し,残りの権限については,州が国家として活動する形態の国家を連邦国家と呼ぶ。欧州連合(EU)のように,条約によって加盟国の主権を一定範囲で地域的国際機構に移譲するが,対外的な主権は,各国が留保し,機構は国家とならない連合体が存在する。このような連邦より緩やかな連合体は,国家連合と呼ぶ。大陸法と英米法は,共にヨーロッパ起源の法文化であるが,近代化の過程の中で,「法の継受」が大規模に行われ,日本はじめ,非欧米圏の国々の法制度に大きな影響を与えている。