抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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航空機における軽量化に適用が先行した炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が自動車用部材としての使用が検討されている。自動車用においては,成型性やコスト面を重視せざるを得ないために,不連続繊維によって強化された熱可塑性プラスチックが期待されている。本研究では,炭素繊維単繊維の横方向圧壊試験において,異なるサイズの平面圧子を用いて試験を行い,寸法効果の影響について検討を行った。その結果,次のことが明らかとなった。1)平面圧子サイズを小さくすることによって,圧壊する試験力は低下した。ただし,圧壊強さに換算すると,小さい圧子による試験のほうが高い圧壊強さを示した。圧壊時の圧縮変位はほとんど変化しなかった。圧壊強さのワイブル係数は,圧子の大きさには依存しなかった。2)圧子の大きさ差異による弾性率の違いは,ほとんど見られなかった。したがって,圧子サイズは,弾性率にはほとんど影響を及ぼさないと考えられる。3)得られた圧壊強さとワイブル係数から圧子サイズを大きくしたときの圧壊強さの変化を見積もったところ,実際の試験結果のほうが低い値となった。これは圧子が大きくなると,破壊の起点である欠陥の数が多くなり,比較的低い応力で破壊を導くことが要因と考えられた。グラファイト結晶が発達した繊維のほうが,欠陥の数もサイズも大きくなることから,圧子が大きくなると圧壊強さが顕著に低くなったと考えられる。